ラインナップ変更に関係なくチームを勝たせられる存在
クリス・ポールの加入でチーム力が倍増したロケッツ。新たなパートナーを得たことで、エースのジェームズ・ハーデンも、今シーズンは平均31.5得点、5.0リバウンド、9.1アシストという高いスタッツを記録し、西カンファレンス2位躍進に貢献している。
ポールは、そのハーデンがキャリア初のシーズンMVPを受賞すると確信している。それも、僅差ではなく、圧倒的な差をつけての受賞になると断言した。
2月1日にメディアの取材に応じたポールはこう語る。「開幕から今までチームが採用したラインナップのパターン数、それに彼(ハーデン)がチームのためにやっていることを見れば明らか。誰もがスタッツや数字を挙げるし、その点について否定はしないけれど、試合展開も見るべきだよ。僕はここで、彼が毎試合でやっていることを見ているから」
「彼はダイナミックなガードで、得点、パス、なんでもこなす。MVPを決める投票では、僅差ではなく、ぶっちぎりで彼が受賞するよ」
ここ3シーズンのハーデンがMVP級のパフォーマンスを続けている、という意見に異論の余地はない。ただ、過去2年は運が悪かった。2年前はウォリアーズの年間73勝(9敗)というNBA新記録に貢献したステフィン・カリー、1年前は55年ぶりに『平均トリプル・ダブル』という偉業を成し遂げたラッセル・ウェストブルックという超強力な対抗馬がいた。
先日史上初60得点超えでのトリプル・ダブル達成という偉業を達成したことを含め、今シーズンこそハーデンがMVPを受賞するという意見は多い。
今シーズンの対抗馬は、移籍1年目でセルティックスを東カンファレンス1位に押し上げているカイリー・アービングくらい。シーズンMVPはメディア投票により決まるため、後半戦のインパクト、スタッツ、チーム戦績により印象が変わることもある。しかし、もしハーデンがケガをすることなくチームを牽引し続けられれば、ポールのコメント通り、スタッツに表れない部分での貢献もクローズアップされ、初受賞となるのではないだろうか。