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裏切られた「自分を求めてくれるチームで」の思い

昨夏にクリッパーズと5年1億7100万ドル(約187億円)のスーパーマックス契約を結んでから1年も経たないうちに、ピストンズにトレードされたブレイク・グリフィン。1月31日にデトロイトで行なわれた入団会見では「新たな機会に興奮している」と語り、新天地でのやる気に満ちている。だが、クリッパーズの自身に対する仕打ちについて言わずにはいられなかった。

クリッパーズはなんと、球団の歴史を築いたと言っても過言ではないグリフィンのトレードに際し、本人に何も通知していなかった。グリフィンはTwitterを見て、自分がトレードされたことを知ったのだという。

「NBAはビジネスで、球団は決断を下した。ただ、できることなら発表される前に知りたかった。関係者と話す時間があれば良かったと思う。これだけ長くプレーしてきたのだから、Twitterで知ったり、周りから聞かされるのは良い気分ではないよ」

スーパーマックス契約は、フランチャイズプレーヤーにのみ与えられる特権のようなものだ。通常、これだけの大型契約を結ぶ選手は、トレード拒否条項を契約に盛り込むものだが、グリフィンは要求しなかった。その理由を、本人が明かしている。

「契約を結んだ時期、ちょうどメロ(カーメロ・アンソニー)がニックスとの契約にトレード拒否条項を含んでいることが話題になっていた。俺は自分を求めてくれる球団でやりたいと思った。だけど結局、クリッパーズは自分を求めていなかったということ。それが自分にとって一番刺激になったことだ」

早ければ2月1日のグリズリーズ戦でデビューを飾るグリフィンは、9日にホームでクリッパーズと対戦する。古巣との対戦で活躍するのは、自分を育ててくれた球団に対する感謝を示す一つの方法でもある。しかし今回ばかりは、自分を放出したクリッパーズを圧倒し、逃した魚の大きさを実感させたいと考えているのではないだろうか。