トーマス「積極性と得点能力でチームの役に立てる」
82試合という長丁場のNBAでは、しばしば技術よりも肉体の強さが求められる。キャバリアーズのレブロン・ジェームズの場合、ヒートに移籍した2010-11シーズン以降、ほぼ毎シーズン70試合以上に出場している『鉄人』だ。
そんなレブロンも年末には33歳になる。いくらタフでも、これまでのペースを維持するのは難しい。チームからすればレブロンに休養を与えたいところだろうが、NBAは今シーズンからスター選手に休養を与える際のルールを設けた。今シーズンは、注目度の高い試合、あるいは全米中継される試合で、健康な選手を休養目的で欠場させることを禁じられている。
大きなケガとは無縁のレブロンにも休養が必要だ。しかし、チーム事情を考えれば、彼に頼らざるをえない場面が増えてしまう。本人もそのことを理解しつつ、アイザイア・トーマスの復帰後には状況が変わると見ている。
レブロンは『B/R Mag』に対し、「IT(トーマス)の復帰を楽しみにしているよ。彼が戻れば、僕も休める。彼ならチームのオフェンスを率いながら、得点も取れる。必要なら試合を通じてコントロールしてくれる」
そのトーマスも、「復帰後にはチームを助けられる」と語っている。「自分の積極性と得点能力でチームの役に立てると思う。相手のディフェンスにプレッシャーをかけられる。ブロン(レブロンの愛称)以外の選手がやれていない些細なことを実行して、チームに貢献するつもりだ」
175cmのサイズでは守備での大きな貢献は見込めない。それでも、昨シーズン1試合平均28.9得点を記録した破壊力がキャブズのオフェンスに加わるのは大きい。あとは、股関節の負傷からいつ戻って来られるか。そして完全復活と呼べる状態に持っていけるかどうか。
いずれにしても、キャブズが4年連続のNBAファイナルに進出するためには、シーズンを通じてレブロンに適宜休養を与えられる環境作りが必要になる。トーマス復帰で『駒が揃った』時、キャブズがチームとしてどのようなバランスになるのかに注目だ。