「現役引退はもっと早く来たかもしれない」
カーメロ・アンソニーはトレイルブレイザーズで復活を果たした。長らくプレーするチームが決まらず、このまま引退してもおかしくないと見られていたが、11月19日のNBA復帰からここまで34試合に出場して、15.8得点、6.6リバウンドと十分な数字を残し、ブレイザーズに欠かせない戦力となっている。
ブレイザーズとしてはザック・コリンズを肩の故障で失い、カーメロが必要な状況だった。当初はいつでも打ち切ることのできる無保証契約を結んだが、その契約はすでに今シーズン終了まで保証されたものに切り替えられている。
カーメロは、自分を信じてチャンスを与えてくれたブレイザーズに大きな恩義を感じており、先日は「俺はこのチームでキャリアを終えるべきだと感じている」とまで語っている。
「現役引退はもっと早く来たかもしれないけど、そうはならなかった。今、人生とキャリアを過ごしているこの地で、引退したいと感じているんだ」
ヘッドコーチのテリー・ストッツ、ニール・オルシェイGMとの間には多くの会話があり、そこにカーメロは居心地の良さを感じているようだ。
「俺たちはオープンに自分の考えを話し合える関係にある。コーチは俺にどんなプレーを望んでいるのか明確に伝えてくれる。その関係性は今までいた他のチームとは異なるものだ。長くチームが決まらなかったけど、俺は自分から売り込むのではなく、チームに受け入れられたいと思っていた。そう感じさせてくれたのが彼らで、だから断る理由がなかった」
チームはここまで23勝27敗、またプレーオフ圏外にいるものの、エースのデイミアン・リラードは絶好調で、CJ・マッカラムにカーメロと勝負を決めることのできる選手を複数抱えているのは大きな強みとなる。長期欠場中のコリンズとユスフ・ヌルキッチもシーズン終盤には戻って来る予定。プレーオフ圏内に位置していれば、ポストシーズンには全く別のチームに生まれ変わっているかもしれない。苦しいシーズンだが、まだ希望は少なからず残されている。
そしてカーメロのキャリアはまだまだ続くことになりそうだ。そう遠くない将来、少なくとも1年の新たな契約についての話し合いが持たれることになるだろう。カーメロも、それを望んでいる。