強度の高いディフェンスで千葉の攻めを分断
昨日の第1戦で59-95と千葉ジェッツに大敗を喫したアルバルク東京。第2戦に臨むにあたり、ポイントカードの安藤誓哉が「やり方は何も変えていません。ただインテンシティは昨日より強く、というのはチームで話しました」と言うように、立ち上がりからディフェンスでこれまでにないレベルの激しさを見せた。
激しく行った結果として、菊地祥平が試合開始わずか2分で個人ファウル2つのファウルトラブルとなり、竹内譲次がテクニカルファウルをコールされるアクシデントもあったが、チームは集中を切らすことなく判定にアジャストし、ディフェンスの強度を保った。
前半を終えて33-28とロースコアの展開でA東京がリード。富樫勇樹の高確率の3ポイントシュート、タイミング良く切り込む小野龍猛のバスケット・カウント、ギャビン・エドワーズが力強くゴール下のタフショットをねじ込むなど良いプレーをされるも、単発に食い止めることで千葉にリズムを作らせなかった。
千葉も持ち味のディフェンスは機能しており、A東京がわずかなリードを保つ展開に。この均衡が崩れたのは後半開始早々だった。原修太がファウルを連発して退場に。結果、第3クォーターの5分を残してチームファウルが5つに到達。両チームともディフェンスが機能してシュートがなかなか入らない展開で、A東京はフリースローで加点していく。
A東京のディフェンスは鬼気迫るものがあった。強烈なプレッシャーをかけて攻撃の開始位置を下げさせ、パスコースを読んではディナイで引っ掛け、ペイント内でイージーシュートの機会を与えない。また速攻の機会もことごとく潰した。だが、この時間帯から富樫が異常なペースで得点を重ね始める。
富樫がどれだけ決めても追い付けない展開に
前半から確率良く3本の3ポイントシュートを決めて10得点を挙げていた富樫だが、A東京のディフェンスを崩せないと見て、個人技での攻めに切り替えた。シンプルにスクリーンを使ってマークを外し、その瞬間に打つ。この攻めを繰り返して第3クォーターに4本の3ポイントシュートで16得点を記録。51-58とA東京を射程圏内にとらえて第3クォーターを終える。
最終クォーターになっても展開は変わらない。富樫はひたすらスクリーンを使って3ポイントシュートを決めていく。第4クォーターも4本の3ポイントシュートを含む16得点を記録。Bリーグの1試合の3ポイントシュートの記録である8本を大幅に塗り替える11本を記録するとともに、キャリアハイの42得点を叩き出した。
だが、これはA東京の作戦通り。どれだけ富樫が好調でもオーバーヘルプには行かず、チームとしてのディフェンスを徹底。「これだけやられるのは想定外」と指揮官のルカ・パヴィチェヴィッチは富樫の得点力に舌を巻いたが、それでもなお他を抑えることで千葉のやりたいバスケをさせなかった。第4クォーターの千葉の得点は16、つまり富樫以外は無得点ということだ。
富樫がどれだけ3ポイントシュートを決めても差が縮まらない、その間に時計が進み、77-67でA東京が勝利した。富樫とマッチアップした安藤誓哉は「これだけやられたのは記憶にない」と悔しがりながらも「自分たちのゲームプランは遂行できた。勝つことが一番というか、それだけのためにやっているので、これでいいです」と語る。A東京はこれで13勝2敗、東地区の首位をがっちりとキープしている。
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