ディフェンスでゲームを支配し、オフェンスにも繋げる
宇都宮ブレックスがアルバルク東京をホームに迎えた水曜ナイトゲーム。
前節の大阪エヴェッサ戦を1勝1敗の痛み分けとしたことで、東地区首位の座をA東京に明け渡した宇都宮だったが、昨日の直接対決を74-64で勝利し、再び首位に躍り出た。
互いに激しいディフェンスを持ち味としたチームだけあって守備力が上回り、ロースコアで試合が進んだが、第2クォーター中盤に試合が動き出した。
宇都宮はインサイドを警戒しディフェンスラインを下げたA東京の隙を見逃さず、鵤誠司や遠藤祐亮がミドルシュートで得点を重ねた。
さらに守備では、A東京のピック&ロールに対してスイッチやスライドで臨機応変に対応。3ポイントシュートを簡単に打たせず、タフショットのディフェンスリバウンドを確実に取ることで主導権を握った。
3ポイントシュートが思うように打てないA東京はアレックス・カークを起点に攻めようとするも、宇都宮のダブルチームを前にペイントでの得点が伸びない。さらに前半だけで7本のターンオーバーを犯すなど、リズムに乗ることができなかった。
そして、宇都宮は2-3のゾーンディフェンスが機能した。遠藤のスティールからの速攻や比江島慎の3ポイントシュートが決まり、11-0のランで突き放し、39-27とリードして前半を折り返した。
勝負どころでの3ポイントシュートで迫るA東京を突き放す
スペースをうまく使い、速いパス回しやドライブから得点し最大15点のリードを奪った宇都宮だったが、3ポイントシュートに当たりが出始めたA東京にジワジワと迫られる。
そして最終クォーターの残り6分には、安藤誓哉のコースト・トゥ・コースト、ザック・バランスキーのポストプレーを止められず、59-54と4点差まで迫られた。
だが、宇都宮は全員が前が空いたら迷うことなく3ポイントシュートを放つ積極性を持ち続け、渡邉裕規やライアン・ロシターの3ポイントシュートが決まり、残り時間3分で再び点差を2桁に乗せた。
A東京は最後の追い上げのために安藤と津山尚大の2ガードを起用。それでも、宇都宮は守備が崩れず、逆にアウトナンバーから速攻に繋げるなど最後まで主導権を渡さなかった。そして、強度の高いディフェンスを40分間遂行したことでオフェンスのリズムも良くなった宇都宮が74-64で勝利した。
宇都宮はリバウンドで45-36と圧倒し、A東京の3ポイントシュートを24本中5本成功(20.8%)に抑えるなど、持ち味を発揮して東地区上位対決を制した。
天皇杯から宇都宮らしくない試合が続いていたが、前節の大阪戦に逆転勝利したことで、『自信』と『らしさ』を取り戻しつつあった。王者から挙げたこの勝利は、チームの自信をさらに深めたに違いない。
1月29日のB1 9試合の結果
秋田76-64北海道
千葉91-83SR渋谷
新潟89-80三遠
富山77-72横浜
三河89-85川崎
京都95-88島根
大阪72-66琉球
滋賀76-61名古屋D
宇都宮74-64A東京