「自分にもチームメートにも最高を求める」
ネッツのカイリー・アービングの発言に批判が集まっている。
1月15日、ネッツはシクサーズと対戦し106-117で敗れた。試合後のインタビューでアービングは「もう一つ上のレベルに行くには明らかに駒不足だ」と発言。これがチームメートに対する敬意に欠けるのではと批判を受けた。
2日後の17日、アービングは記者に囲まれ自身の発言について説明を求められたが、「僕は自分にもチームメートにも最高のパフォーマンスを求め続ける。リーダーとして厳しすぎると思う選手はロッカールームから出ていけばいい。ただそれだけだよ」と、訂正も謝罪もしなかった。
一連の問題発言を受け、アービングにはリーダーとしての自覚がないのではとの疑問が上がっている。肩のケガで約2カ月欠場していたにもかかわらず『駒不足』を問題にすることは、チームの不振の責任をチームメートや球団に押し付けた形。新加入のエースが欠場する間に頑張ってきたチームメートが不満を抱いても無理はない。
『The Athletic』はアービングはリーダーではないと一刀両断している。選手としての能力とリーダーとしての能力は別で、一方が高ければ他方も高いというわけではない。選手として評価が高いからといってリーダーとして成功できるわけではないのだ。実際、偉大なリーダーになれる選手はスーパースターの数よりも少ない。
昨シーズンまで所属していたセルティックスでは、アービングはリーダーシップを発揮するどころか若手選手との間に軋轢を生み、チームを混乱させてしまった。
きっかけとなった『駒不足』発言は、シクサーズに敗れた試合後に飛び出した。この試合でアービングは21本中6本しかシュートを決められずわずか14得点と低調なパフォーマンスだった。どういう趣旨の発言か、彼自身が説明を避ける以上は分かりようがないが、少なくともチームに対する要望ではなく、自分のプレーについて話すべきだったのではないだろうか。