第1クォーターは外、第2クォーターは中で北海道を圧倒
千葉ジェッツは千葉ポートアリーナにレバンガ北海道を迎えた。ともに6勝2敗と好調チーム同士の対戦だったが、始まってみれば千葉の一方的なゲームとなった。
多嶋朝飛に先制点こそ奪われたものの、すぐに千葉が逆転。富樫勇樹、マイケル・パーカー、石井講祐の連続3ポイントシュートで一気に突き放す。第1クォーターは北海道が外国籍選手オン・ザ・コート「2」、千葉が「1」。それでも千葉はスクリーンを多用して揺さぶりをかけ、一瞬の隙を見逃さずに外角シュートを放っていった。また相手がヘルプに来れば的確な判断でパスを送り、これまたチャンスを逃さずに打っていき、3ポイントシュート11本中5本を決めて大量28得点を奪った。
またディフェンスもチームとして機能。よく足を使い、まず1対1で負けないことでズレを作らせず、相手にタフショットを強いた。結果、第1クォーターで28-12と大量リードを奪った。
さらにオン・ザ・コート数が逆転した第2クォーター、今度はインサイドにボールを集め、日本人選手とマッチアップするギャビン・エドワーズのサイズの利を生かす。特に第2クォーター後半、スタメンがコートに戻るとその攻撃力が爆発し、13-0のランで北海道を圧倒した。エドワーズはこのクォーターだけで12得点7リバウンドと大暴れ。一方の北海道は人もボールも動かず、マーク・トラソリーニの個人技でしか得点が奪えない。
前半を終えて53-22と31点差。これだけ点差が開くと北海道は集中を保てず。松島良豪、トラソリーニと個々のハッスルはあってもチームとしての流れを作るには至らない。千葉は後半になってペースが落ちたものの最後までゲームをコントロールし、89-68で大勝した。
悔やむ北海道「ソフトに入りすぎてしまった」
千葉の良いところばかりが目立つ試合を終えて、北海道の水野宏太ヘッドコーチは「前半は自分たちのエネルギー、強度すべてが相手に上回られてしまい、飲み込まれてしまった」と悔しがる。「ディフェンスがソフトに入りすぎてしまって相手が気持ち良くやれるような状況を作ってしまったのが要因。後半と前半の違いはそこだけだと思います」と、立ち上がりの守備の悪さを敗因に挙げた。
多嶋朝飛もディフェンスについて「最初から自分のマークに張り付いてしまい、オープンやイージーなシュートをかなり打たれてしまい、そこで主導権を握られてしまったことは反省しないと」と語った。ただ、多嶋は「ソフトに入った」部分はディフェンスに限らないとも指摘する。「打つべき時に打たなければいけないし、攻めるべき時に攻めないといけない。思い切りの良さが足りなかったと思います」
富樫勇樹はトラソリーニと並ぶゲームハイの21得点と7アシストを記録。前半だけで勝負を決めるほど攻守が噛み合ったゲームの中で、富樫が良い点として挙げたのは石井講祐の出来だった。石井は3ポイントシュート3本を含む13得点。数字として突出しているわけではないが、3ポイントシュートを9本放ったことが良いと言う。「周りがある程度のお膳立てをしてあげるべき選手で、9本打てたのはチームとして良いオフェンスができていたということ。昨シーズンに連勝していた時は20点ぐらい取っていたので、それぐらいが理想です」
水野ヘッドコーチは「この1試合で全てを失う訳ではないです。ただ、ここから学ばなければ自分たちは前に進んでいけないので、真摯に受け止めたいです」と語る。その北海道は今週末に帯広で栃木ブレックスと対戦。そして千葉はアウェーで琉球ゴールデンキングスと対戦する。
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