デイミアン・リラード

「選手として、仲間がケガしている状況は見たくない」

トレイルブレイザーズは今日、ウォリアーズと今シーズン最初の対戦を迎える。これまで長らく相手が格上で、自分たちが挑戦者の立場だったが、今シーズンは様相が異なる。ウォリアーズが誇るスター選手たちは相次いでケガに見舞われ、開幕から1勝5敗と大不振。ブレイザーズとしては是非とも叩いて勢いに乗りたいところだ。

エースのデイミアン・リラードはこう語る。「スタメンが全員オールスター選手だったり、シーズン73勝したり優勝したり、大きなことを次々と成し遂げて歴史を作ってきた彼らにとって、ここまで厳しい状況は初めてのことだろう。でも、チームとして終わったとは思わない。きっとどこかで挽回してくるよ。そうなってほしくはないけどね。

昨シーズンのカンファレンス・ファイナルではウォリアーズを相手に1勝もできずに敗退。第2戦から第4戦まで、2桁のリードを守りきれず逆転で敗れた苦い記憶がブレイザーズにはある。この時、負けを潔く受け入れたリラードは、ウォリアーズの強さをこう表現している。

「彼らの強さは第3クォーターにある。すさまじいランで試合をひっくり返すんだ。すべてのプレーにおいて切れ味が増し、勝っていても負けていても同じように第3クォーターに爆発する。僕らだって積極的に攻めて、チームディフェンスを機能させ、リバウンドに飛び込んだ。でも、リードしていた時は上手くやれても、負けている時に同じプレーをするのは難しいんだ」

今日のウォリアーズ戦に向けて、リラードはこう語る。「KD(ケビン・デュラント)が抜けただけで、あれだけのチームがここまでガタガタになるとは予想できなかった。正直に言うと、こんなウォリアーズは見たくない」

今のウォリアーズが相手なら勝つチャンスは増える。優勝するためには乗り越えなければならない大きな壁がもう崩れているのだから、ブレイザーズにとってはNBA優勝の可能性も大きく増える。ただ、リラードはそうは受け止めない。「一人のバスケットボール選手として、仲間がケガをしている状況は見たくない。クレイ(トンプソン)もステフ(ステフィン・カリー)もすごいヤツだし、100%の状態でプレーしているのを見たいよ。誰だってそう思うはずだ」

ウォリアーズがシーズンの『第3クォーター』に強烈な巻き返しをしてくることを警戒すると同時に、万全な状態でのウォリアーズと戦いたいと願うリラードにとって、今日の試合は複雑な思いで迎えるものになりそうだ。