偶然から生まれたビッグラインナップが功を奏した川崎ブレイブサンダース、栃木ブレックスを撃破して3位フィニッシュ

2017/09/03
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=鈴木栄一

ファジーカスとデービスのデュオが強さを発揮

アーリーカップ『関東』地区の3位決定戦は川崎ブレイブサンダースと栃木ブレックス、Bリーグ初年度ファイナルの顔合わせとなった。同点11回、リードチェンジ7回の接戦を制したのは、勝負どころの選手起用がハマった川崎だった。

川崎は「1-2-1-2」、栃木は「2-1-1-2」とオン・ザ・コート数に差が生まれた。川崎はオン・ザ・コート「2」の第2クォーターもジュフ・バンバを試していたが、残り4分を切ったところで田臥勇太のプッシュからライアン・ロシターの速攻を許し、27-38と2桁のリードを奪われると、満を持してニック・ファジーカスとジョシュ・デービスを同時起用。これでインサイドに優位を作って反撃し、11-0のランで同点に追い付いて前半を終えた。

「第2クォーターに10点離された時間帯があったんですけど、我慢してそこをイーブンで折り返せたことが収穫」と北卓也ヘッドコーチが振り返る試合の分岐点だった。ハーフタイムを挟んでの第3クォーターは一進一退の展開となり、川崎が1点をリードし最終クォーターへ。

野本の好調、デービスのビッグプレーが勝利を引き寄せる

前日は千葉ジェッツに良いところなく大敗を喫した栃木だが、この試合では本来のファイティングスピリットが見られた。セドリック・ボーズマン、竹内公輔がインサイドで粘りを見せ、効果的に得点を挙げていく。それでも均衡を破って勝利を引き寄せたのは川崎であり、その要因となったのは偶然の産物である『ビッグラインナップ』だった。

ファジーカス、デービス、野本建吾の2メートルトリオ。そして長谷川技が2番という布陣。北卓也ヘッドコーチは「プレイングタイムをコントロールしながらやってメンバーがいなく、最後はそういう形になりました」と偶然の産物であったことを明かした。

ポイントとなったのは野本だ。「良かったですから引っ張りました」と北ヘッドコーチが語る野本が積極的にボールを呼び込んでミスマッチを突き、インサイドで優位を作り出す。こうして75-69で迎えた残り1分、デービスがライアン・ロシターのシュートをブロックし、そのまま速攻を決めて栃木を突き放す。勝利を決定付けるビッグプレーの後、栃木の反撃をかわして最終スコア79-71で勝利した。

敗れた栃木も、前日に比べてパフォーマンスは大きく向上。開幕に向けたチーム作りが前進していることを示した。前日に機能しなかったボーズマンがオフェンスを牽引して19得点を挙げたのは大きな収穫だ。長谷川健志ヘッドコーチはこう大会を振り返った。「ここから先、60ゲームを戦うにはここを底上げしていかないといけない。目的意識を持ってこのチームにつなげるかっていうのを明確にしたかったので、いい2日間になったと思います」

課題と収穫に溢れた『アーリーカップ』を終えた両チーム、4週間後に迫った開幕に向け標準を合わせる。