
ロケッツが売りとするディフェンスの中心選手
ロケッツはアメン・トンプソンと5年2億800万ドル(約310億円)で契約延長に合意したと『ESPN』が報じている。
2023年のNBAドラフト全体4位でロケッツに指名されたトンプソンは、着実な成長を積み重ねてきた。3年目の昨シーズンは79試合に先発し、平均18.3得点、7.8リバウンド、5.3アシスト、1.5スティールを記録。攻守両面で存在感を発揮する高いモーターの持ち主として評価を確立している。ラファエル・ストーンGMは「アメンはまさに、我々の組織が体現したいと考えているものすべてを表している選手だ」と全幅の信頼を語った。
契約金額はマックス契約(2億5500万ドル)を下回る水準に設定されている。トンプソンが今後オールNBA、MVP、あるいはディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーといった栄誉を手にした場合に発生し得るスーパーマックス条項のリスクを回避しつつ、キャップの柔軟性を残す狙いがある堅実な契約と言える。
トンプソンの持ち味は、卓越した身体能力を生かした総合的なディフェンス能力の高さだ。爆発的な加速と反応速度による強烈なプレスディフェンス、ガードからセンターまで守れる万能さで、ロケッツが売りとするディフェンスの中心選手となってきた。オフェンスではジャンプシュートが常に課題で、昨シーズンの3ポイントシュート成功率は21.6%と改善の気配がないものの、トランジションでの爆発力、タイミングの良いカッティング、ピック&ロールからのダイブと、ジャンプシュートはなくてもリムアタックのバリエーションを増やし、その決定力を高めることで得点を伸ばしている。
昨シーズンのロケッツは正真正銘のポイントガード不在の中、トンプソンがオフェンスの組み立てまで担わざるを得ず、リーグ最長クラスの出場時間を強いられた。それでも新シーズンにはフレッド・バンブリートが復帰し、さらにマーカス・スマートも加わったことで、トンプソンはオフボールでの役割を増やし、より守備に体力を注げる体制が整う。
ケビン・デュラント、アルペラン・シェングン、バンブリートが揃うことで、トンプソンは自分の得意な役割に集中できる。頼れるベテラン陣に囲まれながら、オールディフェンシブチーム級の守備と進化を続けるオフェンスの両輪で、ロケッツの次世代を担うコアとしての成長が期待される。