「塁や勇輝が入っても絶対に彼らの得意なスタイル」

男子日本代表は、『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window3のアウェー韓国戦に79-81で惜敗。残り37秒の8点ビハインドから1点差まで迫ったが、勝利まであと一歩届かなかった。

日本は前半を互角の展開で終えると、第3クォーターの立ち上がりにトランジションから得点を重ねリードを2桁に広げる。このまま一気に押し切りたいところだったが、すでに2次ラウンド進出を決めている日本に対して、ここで敗れると1次ラウンド敗退が決まってしまう韓国に追い上げをくらう。相手の激しいプレッシャーディフェンスの圧力に屈し、ターンオーバーから韓国にイージーシュートを次々と献上することで逆転負けを喫した。

中心選手として33分14秒コートに立ち、特にディフェンス面で圧巻のプレーを見せた馬場雄大は、「リードした時、少し受け身になってしまいました。それがターンオーバーに繋がってしまいました。簡単なところでミスが続くと相手に流れが行ってしまい、ホームである韓国のファンの方もすごく盛り上がりました。自分たちが主導権を握って戦いきれなかったです」と試合を総括。韓国に11スティールを献上し、ターンオーバーからの得点で6対22と大差をつけられた部分を敗因に挙げている。

Window3での2連勝を逃したことで、結果に満足している人はいない。だが、中国戦では19点差と文句なしの圧勝。さらに韓国戦でも、世紀の逆転勝利まであと一歩だった。この内容に馬場は、「確実に次に繋がる試合だったと思います。このWindowの前の記者会見で『チームの真価が問われる』と話しましたが、中国戦で自分たちのやりたいバスケットボールができました」と収穫を語る。

さらに馬場は、「ここから(八村)塁だったり、(河村)勇輝が入ってくることで、さらに自分たちの目指すスタイルが確立できると思います。そして彼らがいなくても戦えるところを見せられたことで、(2人に頼らない)自分たちの自覚がかなり芽生えた試合だったと思います」と続ける。

ポジティブな部分として今回のWindowで光ったのはトランジションオフェンスだ。2試合を通してディフェンスリバウンドからの素早い展開で、敵陣ゴール下へと一気にボールを持ち運びイージーシュートに持ち込む場面が多く生まれた。

元々、アップテンポなスタイルは日本の特徴だが、馬場は「精度は確実に高まったと思います」と自信を見せる。「ライアン(リッチマン)アシスタントコーチは、ボールを前にどんどんプッシュするオフェンスが日本の強みになると代表に加わった時からずっと言っていて、今回はすごく収穫になったと思います。これは塁や勇輝が入っても絶対に彼らの得意なスタイルで、さらに磨きをかけることができる。日本代表のバスケットボールが一歩ステップアップできたと思います」

今後、八村や河村がどのタイミングで代表に加わることができるかは分からない。だが、今の代表は彼らに頼ることなく、自分たちの力で試合に勝ち切ろうとするという強い意志を持ったチームだ。馬場が語るように、日本が正しい方向に着実に進んでいることを示した2試合となった。