ニコラ・ヨキッチ

キャプテンに任命されるも「相応しいか自信はない」

FIBAワールドカップ2027に向けた予選は世界各地で行われている。ヨーロッパ予選では、現地7月2日にセルビアがスイスを97-73で撃破した。

セルビアは3月のトルコとの連戦で連敗を喫していたが、この試合にはニコラ・ヨキッチが参戦。日頃からプレーしているわけではないにもかかわらず、ナゲッツと変わらないレベルで周囲を巻き込むコンビネーションを作り出した。30分のプレーで22得点14リバウンド7アシスト、ターンオーバーなしと完璧な出来で、チームを勝利に導いている。ヒートのニコラ・ヨビッチも22得点5アシストを記録しており、NBAで活躍するスター選手の代表参加が『特効薬』として効いた形だ。

オリンピックやワールドカップ本大会、ヨーロッパならユーロバスケットといったタイトルを懸けた大会ならともかく、それらの大会の予選にNBAプレーヤーが出場するケースは決して多くない。ヨキッチのようなトップスターならなおさら、オフはNBAの次のシーズンに向けた休養と準備に費やすことがほとんどだ。

それでもこのタイミングで代表活動に参加した理由を、「代表に対して罪悪感のようなものがある」とヨキッチは説明した。2023年のワールドカップは休養を優先して不参加で、パリオリンピックでは準決勝でアメリカに敗れて銅メダル。2025年のユーロバスケットではベスト16でフィンランドにアップセットを許した。ヨキッチが世界最高のタレントの一人となってから、セルビアは常に優勝候補に挙げられながらタイトルに手が届かない。

そんなヨキッチは、セルビア代表を率いるドゥシャン・アリンピイェヴィッチからキャプテンに任命された。「光栄だけど、自分がキャプテンに相応しいか自信はない」とヨキッチは謙虚に語るが、代表でプレーすることの誇りは強く感じている。

アウェーでの試合だったが、会場はセルビアの応援一色だった。セルビアからファンが駆け付けたし、スイスのファンもヨキッチのハイレベルなプレーに歓声を送った。フリースローを打つ際にはMVPコールも起きた。また、ナゲッツの『相棒』であるジャマール・マレーもヨキッチの応援にスイスまで足を運んだ。

「国際試合でホームゲームのような感覚を得られるのは素晴らしいこと。今日の僕らには『6人目の選手』の支えがあった。本当に感謝しているし、それこそが僕らのプレーする理由なんだ。セルビア語の応援、僕たちの国歌を聴くために、僕たちの国旗を見るために」とヨキッチは言う。

「ウォーミングアップでコートに入った時から、僕らのファンしかいないような雰囲気だった。少しリズムが良くない時間帯も、みんな僕らの味方でいてくれて、そのサポートを肌で感じられた。チームメート全員が試合に影響を与え、全員の力で勝利した。それこそが代表チームの素晴らしさだ」

セルビアはこの勝利で2次ラウンド進出を決めたが、現地7日にも1次ラウンド最終戦となるボスニア・ヘルツェゴビナとのホームゲームを戦う。