
戦術変更が功を奏し、タウンズはトリプル・ダブル連発
ニックスの3勝2敗で迎えたファーストラウンド第6戦。ホークスは自分たちのホームで敗退を避けるために、今まで以上に激しく戦うはずだった。しかし、その予想はあっさりと消えた。開始3分半で9-9の同点だった試合は、第2クォーター残り3分45秒には76-25とニックスが50点差を付け、早々に決着が付いていた。
『生きるか死ぬか』の戦いで、ここまで点差が広がってしまうと、集中を保つのは難しい。第2クォーター終盤にはダイソン・ダニエルズとミッチェル・ロビンソンがポジション取りを巡って衝突し、たちまち乱闘へと発展。2人は退場処分を受けたが、それでニックスの絶対的な優勢が変わったわけではなかった。
エースのジェイレン・ブランソンは前半だけで13得点7アシスト。チームにはアップダウンがあったが、自身はシリーズを通して好調だったOG・アヌノビーはフィールドゴール12本中10本を決めて26得点を挙げた。
大量リードを得た第3クォーターはややペースを落としつつもリードを保ち、第4クォーターはベンチメンバーが引き継いで、140-89と大勝してファーストラウンド突破を決めた。
「シュートが入ったのは、守備で相手をしっかり止めてトランジションに持ち込み、レイアップを打てたからだ。結局のところ、ディフェンスが良かったおかげでリズムが生まれた。何よりも守備で自分たちに何ができるかを示せたと思う」とブランソンは言い、しばらく後に「いや、僕たちはまだ何も証明していない」と続けた。
「勝つことができて気分は良いけど、この余韻に浸ってはいけない。明日になれば気持ちを切り替えて、集中し直すよ。そうして次の試合に向けた準備をスタートさせるんだ」
指揮官マイク・ブラウンは、真っ先にホークスの指揮官クイン・スナイダーを称えた。「素晴らしいシリーズになった。クインは正しい手を次々に打ち、選手たちもそれに応えた。それに対抗するために我々もチームを機能させるアイデアを絞り出さなければいけなくなった」
Second career postseason triple-double for KAT 🚨
— NBA (@NBA) May 1, 2026
He's just the second Knick with multiple postseason triple-doubles, joining Walt Frazier (4). pic.twitter.com/HjvvQAp9kM
それが、第3戦に敗れて1勝2敗になった時点でのオフェンスの変更に繋がったとブラウンは明かす。「選手たちの強みを生かし、彼らがスムーズにプレーできる方法を探った。追い詰められたことで生まれた変化だったが、それが機能したことに手応えを感じている」
最大の変化はブランソンへのオフェンスの依存度を下げ、カール・アンソニー・タウンズにボールを託す機会を増やしたことだ。最初の3試合で4、2、4だったタウンズのアシストは、この変化を機に10、6、10と伸び、2試合でトリプル・ダブルを記録するに至った。最初の3試合ではセットプレーでコーナーに待機していたタウンズが、プレーメークの重責を担い、見事に役割を果たしたと言える。
「僕はチャンスを求めていた。それを与えられた以上は期待に応えたかった。こうして勝利に貢献できたことを誇りに思うよ」とタウンズは言う。この試合でも彼は、わずか28分の出場で12得点11リバウンド10アシスト、3スティール1ブロックとマルチな活躍を見せた。
その手応えを聞かれたタウンズは「どうだろうね。結局のところ、プレーオフは内容どうこうではなく結果がすべてだから」と答えた。
「1点差だろうが60点差だろうが、勝てばファンは喜んでくれるし、僕たちを誇りに思ってくれる。昨シーズンのプレーオフでも、僕らは精神的な強さを見せられたと思うけど、今回もそれを発揮できた。ホークスは手強いチームだったし、僕らは劣勢から立ち上がらなければならなかった。負けた時でも団結と信頼を失わずに戦い抜いた仲間たちを誇りに思うよ」