ルディ・ゴベア

ベンチから出たアヨ・ドスンムがチームを救う43得点

プレーオフのファーストラウンドでナゲッツと対戦しているティンバーウルブズは、ホームでの第4戦に勝利して、通算成績を3勝1敗とした。

ドンテ・ディビンチェンゾが開始直後にアキレス腱断裂、アンソニー・エドワーズも前半のうちに膝を痛めてプレーを続けられなくなった。攻守両面で不可欠な2人が相次いでアクシデントに見舞われたことに動揺していたら勝利はあり得なかった。しかし、チームはその状況で大ベテランのマイク・コンリーを中心に結束を強めた。ハーフタイムのわずかな時間で精神的にリセットし、後半を戦い抜くメンタルを整えると、その後半を62-42と圧倒した。

2人の離脱は特に得点面で大きな戦力ダウンとなる。それを2月に加入したばかりのアヨ・ドスンムが埋めた。試合を通して42分に出場した彼は、前半から19得点を挙げていた。その好調が続く間は彼にボールを預ける作戦をチームは採用し、彼は最後まで好調であり続けた。後半のドスンムはフィールドゴール10本中8本成功、フリースローも8本すべて決めて27得点。試合を通して43得点と、ナゲッツのディフェンスを圧倒した。

「シーズン途中にトレードでやって来た僕に、愛をもって接してくれた2人のケガは悲しい。だからこそ、僕らが兄弟の絆で結ばれていて、一緒に突き進めることをプレーで示したいと思った」とドスンムは言う。

「ドンテは常にルーズボールに飛び込み、スクリーンをぶち壊し、文字通り身体を張ってプレーしていた。僕は同じことをやろうとした。兄弟が倒れた今こそ、彼らのためにやらなければ』という気持ちだった」

ドスンムがド派手な活躍を見せる一方で、自分の任務を静かに、確実に遂行していたのがルディ・ゴベアだ。彼の仕事はニコラ・ヨキッチを抑え込むこと。24得点15リバウンド9アシストと、ほぼトリプル・ダブルを許したものの、その影響力はスタッツよりずっと低いものに抑えた。シリーズを通して一貫してゴベアはヨキッチを抑え込んでいる。

指揮官クリス・フィンチは「私がこれまで見てきた中でも最高レベルの1対1のディフェンスをやっている」とゴベアの働きを称えた。「最高の才能を持つ選手を相手に、実によく戦い、リバウンドも取っている。最優秀守備選手としての誇りをプレーで示している」

初戦を落とした時も、ヨキッチに対するゴベアのディフェンスは機能していた。「すべて止めるのは無理でも、すべてのプレーで少しずつ彼を困らせ、消耗させる。『彼に楽をさせない』という挑戦を僕自身は楽しもうとしている。長いシリーズになるだろうけど、一つひとつのポゼッションに集中して、持てるエネルギーのすべてを出しきるつもりでプレーする」。そう語ったゴベアは、その後の3試合でも同じスタイルを貫いて、チームの3連勝を支えている。

ヨキッチとのマッチアップで特別なことはしない。できる限りゴールから遠ざけ、ピボットでの方向転換に粘り強く対応し、シュートチェックに行く。強度を上げすぎればファウルトラブルを招くし、それ以前にヨキッチに裏を突かれる。ただひたすら集中して、止めるよりも『彼に楽をさせない』を徹底する。

こうしてゴベアがヨキッチを1対1で抑え、ヘルプを必要としなければ、アウトナンバーは生まれない。そしてゴベアのチームメートも同じように集中して引き締まったディフェンスを見せ、ヨキッチ以外の選手をリズムに乗せない。

派手なスティールやブロックショットではなくても、粘り強く対応するゴベアを強引にかわしてヨキッチが放つシュートが外れると、観客は大いに沸いた。そのたびにチームの士気は高まり、ヨキッチはフラストレーションを溜めてリズムを狂わせることになった。

「とにかくフィジカルに戦い続けること。そして得点を決められても、自分たちのディフェンスのエネルギーを落とさないことが重要だ」とゴベアは言う。

「この挑戦はやりがいがあるよ。今日みたいなディフェンスができれば、どんなチームが相手でも勝てる。僕たちにはその力がある。レギュラーシーズンでは好不調の波が大きかったけど、このチームにはレベルの高い勝負を楽しみ、過小評価を覆してきた選手が揃っている。全員がチームの勝利のためにどんな犠牲でも払う覚悟を持ってコートに立っているんだ」

ディビンチェンゾはシーズン終了となり、エドワーズも数週間の戦線離脱となる。3勝1敗とシリーズ突破に王手を掛けたとは言え、戦力的に非常に厳しいことに変わりはない。それでも今のウルブズは闘争心でナゲッツを大きく上回っており、主力2人のケガもチームの結束力で乗り越える構えだ。