渡邊雄太

「今日は良い勝ち方ができた」

千葉ジェッツは広島ドラゴンフライズとの第1戦に83-68で勝利し、チャンピオンシップ(CS)出場を決めた。

序盤から主導権を握った千葉Jだったが、第3クォーターにディー・ジェイ・ホグと原修太が揃って個人4ファウル目を犯しベンチに下がると、広島のゾーンディフェンスに手を焼き、1点差まで迫られた。しかし、渡邊雄太がステップバックスリーを沈めて逆転を許さず、金近廉のブザービーターも飛び出し、この試合最大の危機を脱したことが快勝に繋がった。

渡邊は4本の3ポイントシュートを成功させ、ナシール・リトル、ホグに次ぐ18得点を記録。自身のターンオーバーから失点に繋がる場面もあったが、総じて高いパフォーマンスを見せた。「CSに向けて、最後にどれだけ仕上げていけるかというところも大事になってくるので、そういった意味では今日は良い勝ち方ができたんじゃないか」と試合を総括した。

この試合、千葉Jは主力のファウルトラブルに加え、ギャリソン・ブルックスが終盤にプレーできないアクシデントにも見舞われた。それでも、金近の要所の3ポイントシュートや、瀬川琉久の鬼気迫るディフェンス、ワンポイントではあるが荒尾岳が身体を張ってコフィ・コーバーンのゴール下を止めるなど、セカンドユニットの活躍も目立った。

渡邊が言う『良い勝ち方』とはこうしたすべての要素を踏まえ、最後まで受け身にならずに攻め続けられたことを指す。「負けパターンとして、4クォーターにリードしているのに点差を詰められ、受け身になってアグレッシブさを失ってリードを守りきろうみたいな、ディフェンシブなプレーになっている時が多かったです。今日は琉久だったり、廉だったり、クロージングで出ていた若手選手がアグレッシブさを忘れずに、最後まで自分たちの流れになって点数を広げて勝つことができました」

「どういう状況でも、自分たちがディフェンスして走れている時が一番強いと思うので。変にうまくコントロールして、逃げ切ろうみたいなことは考えずに、どういう点数でもアグレッシブにやることは忘れてはいけないなって思いました」

開幕から10連勝を達成したものの、上位チームとの対戦で敗れ、取りこぼしも生じるなど、シーズンが進むにつれて序盤の勢いは失われていった。もちろん、ジョン・ムーニーの長期離脱は大きな痛手だが、それを言い訳にせず共通認識を深めていったことで、残り4試合のタイミングでチャンピオンシップ出場を手にした。

渡邊も「今シーズンはいろんなことがありました」と振り返りつつ、「すべてが勉強で、ただ負けた、ただ勝ったで終わってはいけない。自分たちの成長に繋げられるようにといつも思っていました」と言う。

苦しみながらもCSの切符を手にしたが、目指すモノはその先にある。渡邊は言う。「うれしい気持ちはありますけど、(CS)出場を目標にしているわけではないので。あくまでそこで勝つことを目標にしているので、ここは通過点にしていかなきゃいけない。CSが決まったからといって、気を抜かずに、明日も同じように『良い勝ち方』ができるようにしていかなきゃいけません」

残り3試合、ホーム開催を巡る順位争いは最後まで続く。そして結果は当然だが、渡邊が『良い勝ち方』と強調する、内容も勝利と同じくらい大事になってくる。