「前からやってきたことが繋がっていると感じています」
4月1日、シーホース三河はアウェーに乗り込んでの千葉ジェッツ戦で、リーグ屈指の強豪相手に試合の立ち上がりから主導権を握り続ける磐石の試合運びで89-75と快勝した。
この試合、三河はジェイク・レイマンが31得点8リバウンド、ダバンテ・ガードナーが21得点6リバンド4アシストを記録。そして、西田優大も持ち味である切れ味鋭いドライブから得点を決めるだけでなく、守備を引きつけての効果的なパスを繰り出し、18得点8アシストの活躍で勝利の立役者となった。
西田はチャンピオンシップ圏内の難敵相手の勝利をこう振り返る。「オフェンス、ディフェンスともにペイントを支配できたことが今日はすごく大きかったと思います。後半の出だしや、第4クォーターにターンオーバーがちょっと目立ってしまったことは、僕自身も反省点として次に繋げていきたいです」
今の三河は、1月24日と25日に名古屋D相手に痛恨の連敗を喫した後、15試合で13勝と圧倒的な勝率を残している。この快進撃に大きく寄与しているのが西田だ。ここまで平均11.5得点、3.3アシストを挙げ、昨シーズンの数字(10.4得点、2.4アシスト)と大きな違いはないが、今の彼はここ一番の場面で自ら得点したり、味方のオープンショットの機会を作り出すなど、勝負強さが増している。
そこにはメンタル面の変化も大きく、西田はこう語る。「キミさん(鈴木貴美一前ヘッドコーチ)の時から割と自由にプレーさせてもらっていました。そしてプレーが徐々に認められることで、トム(ホーバス)さんに代表に呼んでもらえるようになりました。ライアン(リッチマンヘッドコーチ)体制になって、よりエースとしての役割が明確になる中で、代表でも少しずつ結果が出始めています。前からやってきたことが繋がっていると感じられていますし、そこは自信に繋がっています」
また、プレー面に関してはドライブの力強さ、遂行力の進歩が光る。この試合でも自分より一回り大きい千葉Jの金近廉に密着マークをされながらもレイアップを決め切っていた。シーズン前半の11月に取材した際、「ペイントに入った時のフィニッシュ力は、去年の後半あたりから個人的に手応えを感じていて、正直、ペイントに入ってしまえば結構余裕を持ってプレーできているので、これを続けていきたいです」と語っていたが、有言実行している。

長野「優大のエースらしいプレーが今年はより多く見られている」
西田と三河でプレーするのは5シーズン目となる長野誠史は、「優大が突っ込んでターンオーバーになることも去年は見られましたが、今年はフィッシュのところが向上してそういうケースがなくなってきています」と語り、エースとしてより頼もしさが増していると続ける。「直近だと(2月8日の)レバンガ北海道戦で最後に3ポイントシュートを決めて勝利をもたらしてくれるなど、エースらしいプレーが今年はより多く見られていると感じています」
一昨年の36勝、昨シーズンの39勝を上回るペースで勝ち星を挙げられているのは西田、長野、レイマン、ガードナーなど中心選手がずっと変わらないことによるケミストリーの熟成も大きい。それと同時にアーロン・ホワイト、帰化枠のトーマス・ケネディと新戦力がしっかりフィットしているのも見逃せない。
西田はこのように2人の貢献度を称える。「昨シーズンは、僕とダバンテを中心とした中で支配しきれなかった部分がありました。それがアーロン、TK(ケネディ)が入ってくれて、相手にとって嫌なタイミングでTKの理不尽さ、うまく繋いでほしいタイミングでアーロンのクレバーさが出たりするところが、去年とは明確に変わったところだと思います」
これで三河は33勝14敗、ワイルドカード1位と3シーズン連続のチャンピオンシップ進出へ好位置につけている。また、西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズとは、直接対決を2試合残している状態で3ゲーム差と十分に逆転できる状況だ。
5月をベストな状態で迎えるべく、今の三河はステップアップを続けている。そしてチームの中心として、西田の存在感は以前よりも増している。
