プレー続行の判断が裏目に、MVPレースからも脱落?

今シーズンの西カンファレンス上位は、首位がサンダー、2位がスパーズ、3位がレイカーズで長く固定されてきた。サンダーとレイカーズの間には13.5ゲームという大きな差がついているが、レイカーズはシーズン中盤の不振を脱してこの1カ月は16勝2敗と絶好調。サンダーが14勝1敗、スパーズは15勝2敗と上位もハイペースで勝ち続けているため差は縮まらないが、内容と結果が両立した直近のバスケにより、レイカーズはサンダーやスパーズとも渡り合えるという自信を備えていた。

だが、その自信は現地4月2日の試合で打ち砕かれた。敵地でのサンダー戦、前半だけで51-82と大差を付けられ、第3クォーターも16-30と立て直すどころか引き離され、このクォーターの途中で主力を下げて、早々に白旗を揚げることとなった。主力が全員退いた時点でスコアは61-99と、38点差を付けられていた。

ルカ・ドンチッチはその数分前にコートを去っている。サンダーにパス回しを分断されてオフェンスが機能しない状況で、レブロン・ジェームズとドンチッチが個人技で仕掛けることで得点を繋いでいたが、強烈なプレッシャーに挑み続ける負担は大きかった。後半開始5分、ドンチッチはジェイレン・ウィリアムズを相手にドライブを仕掛けた際に左のハムストリングを痛めて倒れた。

ドンチッチは2月にも左足ハムストリングを痛めており、この試合でも前半にハムストリングを気にする素振りを見せていた。オースティン・リーブスも左脇腹を痛め、一度ロッカールームに戻って応急手当を受けてプレーを続けた。ヘッドコーチのJJ・レディックは、31点差を付けられたハーフタイムの時点で、ドンチッチとリーブスは第3クォーターの半分までプレーさせ、点差を縮められないようであれば下げるプランだったことを明かす。

ちなみにドンチッチは、ここまで64試合に出場している。オールNBA選出は確実で、シーズンMVPの可能性も残しているが、少なくともあと1試合に出場しない限りは個人賞の受賞資格を失うことになる。結果論ではあるが、レディックの判断は間違っていたと言わざるを得ない。

レブロンも13得点6リバウンド2アシスト、出場26分間の得失点差-37と低調な出来に終わった。「完敗だ。1点差だろうが50点差だろうが、負けるのが最悪なことに変わりはない」と彼は言う。「このリーグで保証されていることなんて何もない。僕たちにとって唯一確かなのは、プレーインには行かないことだ(すでに6位以上が決定している)。この時期には健康が最も重要なのに、マーカス(スマート)に続いてルカもケガをしてしまった。復帰にどれだけかかるか分からないけど、様子を見るしかない」

ドンチッチのケガが大きな話題となっているが、それ以前にサンダーに手も足も出なかった試合内容も問題だ。レイカーズはプレーオフに進出するだけで満足していいチームではない。サンダーとの実力差を痛感させられた試合を、レブロンはこう振り返った。

「複数のウイングディフェンダーがボールにプレッシャーを掛けて、こちらのペースを乱してくる。スピードがあるし手も長く、そういうチームがディフェンスから波に乗ってしまうと厳しいよ。開始から6分か7分で、8つのターンオーバーから14得点を奪われた。それがすべてだった。プレッシャーを掛けてくるチームは他にもあるけどレベルが違う。ディフェンディングチャンピオンとして尊敬すべきだ。今日のところは対抗しようがなかった」

レイカーズを取り巻いていたポジティブな雰囲気は、たった一つの敗戦で消し飛んでしまった。次のマーベリックス戦まで中2日の試合間隔があるのは不幸中の幸いだろう。レギュラーシーズン残り5試合、レイカーズにとって最善のシナリオは、ドンチッチのケガが軽傷で済み、現地4月7日に予定されているサンダーとの再戦で今回とは違う戦いぶりを見せることだ。

その時のチーム状態がどんなものかは幸運を祈るしかないが、今シーズンここまでサンダーとの直接対決は3試合いずれも完敗を喫している。最後に一度勝つことができれば、ポジティブな雰囲気を取り戻してプレーオフを迎えられるはずだ。