ホークスに完敗、ホームの観客からブーイングを浴びる
マジックは1勝4敗と開幕ダッシュに失敗した後、数多くのケガ人を出しながらも少しずつ勝ち星を積み上げ、3月中旬の7連勝で貯金を初めて2桁に乗せた。ところが、その後の10試合でわずか2勝しか挙げられず順位は急降下。現地4月1日にはホークスとのホームゲームで29点差の完敗を喫した。レギュラーシーズン6試合を残して、8位にマジックとホーネッツ、0.5ゲーム差で10位のヒートと、プレーイン圏内での順位争いを強いられている。
この1カ月半で17勝3敗と勝ちまくっているホークスとの勢いの差は歴然としていた。持ち前のフィジカルなディフェンスでホークスと渡り合ったのは第1クォーターだけ。第2クォーターを大量47失点を喫すると、後半には押し返す気力も見せられなかった。
マジックのチームオフェンスは機能せず、タフショットを打たされてはリバウンドから走られた。チームの持ち味である強度の高い守備は、トランジションディフェンスでは発揮されない。チームは混乱に陥り、フラストレーションを溜め、激しいディフェンスにいってもホークスに裏のスペースを上手く突かれたり、遅れて手を出してフリースローを献上したりと、とにかくすべてが機能しなかった。
試合終盤にはフラストレーションが悪い形でプレーに現れた。ペイントエリアに入ったダイソン・ダニエルズを2人がかりで止めるもボールを奪えずに繋がれ、最後はゴール下でフリーになったジョック・ランデールにポケットパスが入る。ここでゴガ・ビタゼが背後からその首をつかんで引きずり倒してしまう。バランスを崩して倒れたランデールは足首を痛め、汚いファウルに怒るダニエルズがビタゼを突き飛ばした。ビタゼは極めて悪質なファウルに宣告される『フレグラント2』で退場となり、オーランドのファンは「こんなものを見に来たんじゃない」と盛大なブーイングを送った。
マジックを率いるジャマール・モズリーは「ブーイングは当然の報いだ」と語る。「必要な努力をしたか、出すべきエネルギーを出せていたか。その答えは『ノー』だ。地元のファンにブーイングされるのは屈辱だが、それを受け入れなければならない」
プレー強度が自慢のチームが、なぜ覇気のない戦いぶりに終始してしまうのか。疲労の蓄積が原因かと質問されたモズリーは「ホークスも同じ試合数をこなしている。言い訳にはならない」と否定した。「努力はコーチングするものではない。シーズンのこの段階に来て、一戦一戦の重要性を理解できないのであれば、コーチから何か言われてではなく、それぞれが自分自身を見つめ直して変わらなければならない」
first bucket back for Franz Wagner! pic.twitter.com/DtS4zwQQxL
— Orlando Magic (@OrlandoMagic) April 1, 2026
明るい希望を見いだせないマジックにとって、わずかな光明がフランツ・バグナーの復帰だった。パオロ・バンケロに並ぶ得点源であるバグナーは、この試合で約2カ月ぶりの戦線復帰を果たしたが、ブランクがありプレータイム制限もある状態で低迷するチームを救うのは不可能だった。
「まずはコートに戻ることができて良かった」とバグナーは言うが、「試合勘を取り戻す必要があるけど、僕がプレーした20分間でもっと良い仕事ができたと思っている」と、窮地に陥ったチームを何とかプラスの方向に持っていこうとしている。
「戦術的なことよりもプライドの問題だ。試合には流れがあって、相手に勢いがいく時間帯はどうしても出てくる。そこで冷静さを失い、その隙を相手に突かれてしまう。僕たちも人間だし、ミスをすればイライラして、それが次のミスに繋がることもある。でも、それをプライドで断ち切るべきだ」
「今こそ僕たちのアイデンティティを築き直さなければならない。この時期に言うことじゃないけど、僕たちが武器としてきたフィジカルなディフェンスが崩れつつある。それを認めた上で、このレベルで戦うにふさわしいレベルでプライドを持って戦うんだ。幸いにも僕たちはポストシーズンに進める位置にいる。最後の10日間でプライドを示し、アイデンティティを取り戻して、戦う準備を整えるんだ」
