ジョーンズカップ

前半で立て直し、貫録の逆転勝利

若手中心のメンバーで挑んだジョーンズカップ最終戦、バスケットボール男子日本代表はカナダと対戦した。ティップオフでインターフェアをコールされ、安藤周人がいきなり2つのファウルをコールされるなどリズムに乗れない日本。外のシュートに当たりが来ず、ターンオーバーから速攻や3ポイントシュートを許すなど、いきなり14-25と2桁のビハインドを背負って第1クォーターを終えた。

相手ビッグマンのポストプレーを止められず15点差とされるも、テーブス海がトランジションを操り、自らもアグレッシブに仕掛けることで徐々にペースを握った。そして、安藤周人がうっぷんを晴らすかのように3ポイントシュートを連続で沈める。11得点の荒稼ぎを見せた安藤周人の活躍もあり、3点差に迫って前半を終えた。

ここまで日本はボールが入る前にパスをカットされたり、タフショットを強いられるなど、インサイドでの得点が伸び悩んだ。だが、ニカ・ウィリアムスが第3クォーターだけで4本のオフェンスリバウンドを奪い、セカンドチャンスポイントに繋げ、平岩玄も合わせから得点するなど、ペイントエリアの攻防で互角以上に渡り合ったことで日本に流れを呼び込んだ。

そして残り5分、橋本晃佑のミドルシュートが決まり逆転に成功すると、その後も内外バランスの良いオフェンスを展開しリードを広げた。

速攻を決めた直後にトランジションから失点し、ミスコミュニケーションからイージーシュートを許すなど、ディフェンスに粗がありセーフティリードを奪えない日本だったが、それでもテーブスが最後までアタックし続け、平岩が合わせるなど、オフェンスが機能した。さらにゾーンディフェンスを敷かれた直後に星野曹樹が3ポイントシュートを沈め、フリーとなった橋本がミドルを決めきるなど、状況に応じた正しいプレーを遂行したことで大崩れせず、最終スコア87-78で勝利を収めた。

テーブスがチームハイの18得点を挙げ、安藤周人が16得点で続いた。両チームのフィールドゴールの成功率と試投数はほぼ一緒だったが、フリースローの獲得数は21-11と日本が上回り、この差が点差に表れた。テーブスがアグレッシブにアタックし、インサイド陣も逃げずに向かっていった姿勢がこの結果に繋がったといっていい。

今日の勝利で6勝2敗とした日本は3位で大会を終えた。粗削りな部分もあったが、日替わりでヒーローが変わるなど、それぞれが持ち味をアピールする実りの多い大会となった。先日、A代表を指揮するフリオ・ラマスはジョーンズカップのメンバーの中から5選手を合宿に招集すると明言した。チャンスをつかんだのは誰か、今後の発表を待ちたい