次のトレードの可能性を探りつつ、ドラフトを見据える
トレイ・ヤングを放出したホークスのオンシ・サレフGMが会見を行った。
『チームの顔』だったトレイが構想から外れた理由を、「ハンドラーの多いチームがより進化するために最適の形だったから」と言い、1巡目指名権を得られなかったことを問われて「それよりもCJ(マッカラム)とコーリー(キスパート)が加わることに意味がある」と語るなど、最初はトレードの真意を説明する気があるとは思えない問答が続いたが、会見が進むにつれて彼の考えは明らかになっていった。
『ロスターの柔軟性』についての考えを問われた彼は「その要素はとても大きい」と認め、「このトレードまで我々はリーグで3番目に若いチームで、今のサラリーキャップ制度の下で賢く資金を使う必要がある」と語った。
開幕前の時点でトレイを放出する想定があったことを否定し、「今シーズンの戦いを通じてチームについて多くのことを学んだ。若手の台頭やチームの成長を見て感じるものがあった。大切なのはチーム全体としてどう噛み合うか。短い期間ではあったが、チームの将来のために合理的な方法があれば、迷わずに行動を起こす。それが正しい動きだった」と続けた。
現地1月13日のレイカーズ戦でホークスでのデビューを果たしたマッカラムについて、サレフGMは「ハンドリングとシュートクリエイションの能力が高く、周囲の選手を生かし、リーダーシップを発揮できるベテランでもある。我々が目指すスタイルに多くの点で合致する」と期待を語ったが、契約最終年を迎えている彼との再契約については「シーズンが進むにつれてどうなるか見ていく」と言葉を濁した。
トレードデッドラインまであと3週間。この間にさらなるトレードを行う可能性をサレフGMは否定せず、「このチームのプレースタイルやカルチャーに合う選手は探し続ける」と言うが、短期的な目線で動くことはしないと明言した。
「私は以前、スパーズやウォリアーズで働いていた。そこで学んだのは『今すぐ勝つためにすべてを投げ出す』という動きを決してしないことだ。スパーズでは1巡目指名権を放出することはほとんどなかった。ロスターに継続性があればチームの理解は深まり、良いプレーができるようになる。サンダーの成功を見ても継続性の価値は明らかだ」
昨シーズンまでGMだったランドリー・フィールズは、デジョンテ・マレーを獲得してすぐに見切るなど、目先の成功にとらわれ続けた。それはトレイという絶対的なエースを擁するチームのGMに求められることでもあった。2年連続でプレーイン・トーナメント敗退となった後、フィールズはGM職を辞した。後任のサレフは目先の成功ではなく継続性を重視するために、トレイを放出した。
ここまでは簡単だが、この先は慎重な判断が求められる。ダイソン・ダニエルズとジェイレン・ジョンソン、ニキール・アレクサンダー・ウォーカーが今後のチームの核となるだろうが、彼らの誰がエースの重責を今後担っていくのか。サラリーキャップをどのようにコントロールするのか。若いチームで勝利の義務を背負わない分、今は気楽にやれる。だが、いずれ若い選手たちもサレフGMも、プレッシャーに直面することになる。
この3週間で新たな動きを起こす可能性を残しながらも、サレフGMは「ドラフトが最大の補強になる」と力説する。「チームを良くするための手段はすべて用いるつもりだが、ドラフトはチームを内部から構築する健全な手段だと考えている。特に今年は才能豊かな選手が揃っている。だから今のミッションとして最も重要なのは、今年のドラフトを成功させることだ」
