グリフィンとローズ、復活すれば豪華デュオに
去就が注目されたデリック・ローズの新天地は、意外なチームになりそうだ。フリーエージェントになるローズは、交渉解禁となる6月30日にピストンズとの交渉に臨み、2年契約に合意する可能性が高いと複数のメディアに報じられている。
2008年のNBAドラフト全体1位でブルズに加入したローズは、地元のブルズで1年目からエースとして活躍。2011年にNBA史上最年少でシーズンMVPを受賞し、一時代を築いた。その得点能力はもちろん、プレーの華やかさやリーダーシップも抜群で、NBAでも指折りのスター選手だった。ところが2012年のプレーオフで左ひざ前十字靭帯を断裂してから、そのキャリアは一変した。重傷から復帰した後も2シーズンに続けて右ひざ半月板を損傷。かつてのような爆発力のあるプレーは見られなくなった。
ブルズを離れてニックス、キャバリアーズと移籍を繰り返す間、強烈なドライブ、攻め気、創造性に満ちたプレーといった彼独特の個性は影を潜め、彼は『過去の選手』となりつつあった。
その流れを断ち切ったのが、ティンバーウルブズでの復活のシーズンだ。51試合に出場して平均18.0得点、2.7リバウンド、4.3アシスト、フィールドゴール成功率48.2%、3ポイントシュート成功率37%を記録した。
昨年の10月末に行われたジャズ戦でのパフォーマンスは、NBA史に残るカムバックとして多くのファンの記憶に残るもの。キャリアハイの50得点を叩き出し、大観衆の前で人目を憚らずに涙した試合は世界中のファンの感動を誘い、昨シーズンのNBA最優秀モーメント賞にも選出された。この時、ローズは次のようなコメントを残している。「今日は自分のプレーをしただけ。この若いチームで模範を示し、リードしたい。キャリアを通じて、いつだってチームメートにアドバイスを送って来た。それが自分の役割だから」
結果を積み重ねるごとに自信を取り戻し、完全復活を予感させたローズだが、今年の3月に右肘の手術を受けることになりシーズン終了。チームも結局、36勝46敗でプレーオフ進出を逃した。
ローズは再起のきっかけをつかんだウルブズへの残留を考えていると言われていただけに意外だが、ピストンズとの契約に合意すればブレイク・グリフィンとの豪華デュオが誕生する。グリフィンも故障が多くて全盛期ほどの力を発揮できていないが、ローズと同じ30歳で、コンディションさえ整えばまだまだやれるはずだ。
正式発表までに二転三転する可能性もあるが、ローズがどうしてピストンズを選んだのか、入団会見で語る内容にも注目したい。
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— バスケット・カウント (@basket_count) 2019年6月13日