
テーブス流河は今夏に日本代表のディベロップメントキャンプ入りし、アジアカップ前の親善試合では初のA代表デビューを飾った。兄のテーブス海(アルバルク東京)と代表でチームメートになったことでも注目され、アジアカップ出場こそ叶わなかったものの、自信をつける機会になったことは間違いなかったのだろう。指導者としての経験豊富な父BTテーブス(アイシンウィングスヘッドコーチ)からも日常的にアドバイスを受け、正統派の司令塔として着実に成長している。現在もアメリカNCAA1部に所属するボストンカレッジで研鑽を積むテーブスに、代表での手応えと今後の目標について語ってもらった。
最終的な目標はNBA入りに変わりなし
──日本代表のディベロップメントキャンプは2回目でしたが、去年と比べてどうでしたか?
去年よりは爪痕を残せたと思います。自分のやりたいバスケができたのが大きいです。去年はできる時とできない時があって悔しかったけど、今年はキャンプを通して「自分らしいプレー」ができました。
──自分らしいプレーとは?
試合中に起きるプレーに対して正確に判断して、自分が得点すべきときは得点する。ゲームを支配する感覚ですね。見ている人に「この人、全部見えているな」と思わせるようなポイントガードを目指しています。(ディベロップメントキャンプでも)それがある程度はできていたと思います。
──A代表デビューの瞬間は?
やっぱり感慨深かったです。カレッジの舞台も大きいですけど、自分の国を背負うのは全然違うプレッシャーがあります。最初はそれに少し飲まれていた部分もありました。でもあの経験があるから、次はもっと気楽に自分のプレーができると思います。結果は悔しかったけど、次につながる大きな経験になりました。
──兄の海選手と一緒に代表入り。やはり特別な瞬間でしたか?
そうですね。一つ目標を達成できたというよろこびはありました。ただ自分のプレーには悔しさもあって、うれしいけど素直によろこびきれない部分もありました。
──練習では海選手とプレーすることにやりづらさもありましたか?
全然なかったです(笑)。コートに立てば兄として見ていないので。むしろマッチアップのときはガツガツいきました。
──「スキルでは兄より上」という発言もありました(笑)。
はい(笑)。そこは自信あります。
──最終的にアジアカップのメンバーから外れたことはやはり悔しかったでしょうか?
正直、悔しかったです。最後まで残れると思っていたので。親善試合や韓国戦で爪痕を残せなかったのが原因だと思います。あのプレッシャーの中で自分の力を出せるようになることが、次のステップですね。
──先のことを話すと、やはり2028年のロサンゼルス五輪出場は大きな目標になりますか?
はい。兄と一緒に出たいですね。兄はパリにも出たので、年齢的にどうなるかわかりませんけど、できれば一緒にプレーしたいです。
──Bリーグのドラフト制度も始まり、金銭的にも恵まれる仕組みになりました。将来的な選択肢になると思いますか?
今のところは4年間アメリカでプレーするつもりです。ただ、トランスファーや環境の変化もある時代なので、状況次第ではBリーグも選択肢の一つになるかもしれません。でも、基本は行けるところまでアメリカで挑戦したいという気持ちが強いです。
──最終目標はNBA入りですか?
はい、それは変わりません。