会心の出来で強豪のポーランドを撃破
3人制バスケットボール『3×3』のワールドカップに挑んだ男子日本代表は、2勝2敗でグループ4位となり、決勝ラウンドへ進出することはできなかった。
それでも、『日本のエース』落合知也がブラジル戦で左足首を負傷し戦線を離脱した状況の中、3戦全勝のポーランドに土をつけるなど、収穫がなかったわけではない。
ディレクターコーチを務めるトーステン・ロイブルは大会を振り返り、「非常に波のある出来だった」と総括した。「日本の強みとしなければならないことは、強いプレッシャーディフェンスで失点を抑え、そして確実に2ポイントを決めていくことです。ポーランド戦でそれが実践できたことは、自信をもっていいと思います。ポーランド戦にように、会心ともいえる試合もありました。そのギャップを小さくし、いかに波の小さい安定したチームになっていくかが今後の課題です」
ロイブルが課題に挙げたように、会心の出来だったポーランド戦に比べ、予選敗退が決まったオーストラリア戦のパフォーマンスは悔いが残るものだった。『3×3』を主戦場とするベテランの小松昌弘も「中盤まで競ったものの、最後はリバウンドと2ポイントシュートで引き離されてしまいました」と話し、小林大祐も「アジアカップに続き、オーストラリアにはまたしても力の差を見せつけられた思いです」とコメントしている。
世界との距離が縮まったと実感
過去に一度も予選ラウンドを突破できていない日本にとって、世界の壁は高かった。それでも、ラトビアに善戦し、ブラジルとポーランドから勝利するなど、世界との差は縮まっている。
保岡龍斗は「決勝トーナメントに残れなかった現実を見ても、まだまだ僕たちの課題は多いと思います」と前置きしつつ、「ただ、日本の戦績等から考えても一歩前進した点もあったと思います。自分自身としても、アジアカップのときよりも明らかに手応えはありました」と続け、確かな前進を実感している。
この結果を最も悔しがっているのは、ケガでラスト2試合に出場できなかった落合だろう。それでも落合は「これから日本に戻って、所属元でプロサーキットに出場することになります。そこで結果を出して、日本代表にもその経験を還元していきたいです」と前だけを向いている。
結果は出せなかったが、強化が進んでいることを証明した日本。この経験を必ず生かし、来年の東京オリンピックで世界を驚かせてほしい。
With just 3 players, @JBA3x3Official ?? made it rain to defeat Poland at the #3x3WC pic.twitter.com/GTdrFJYUkk
— FIBA3x3 (@FIBA3x3) 2019年6月20日