
「正しい意図を持って、お互いのためにプレーする」
現地11月2日、サンダーはペリカンズを迎えたホームゲームで攻守に完璧なパフォーマンスを見せ、137-106で勝利した。これで開幕7連勝。ジェイレン・ウィリアムズを開幕から欠き、この試合ではチェット・ホルムグレンが腰の痛み、ルーゲンツ・ドートが体調不良で不在となったが、ここまで未勝利が続くペリカンズを寄せ付けなかった。
第1クォーターを39-22と圧倒したサンダーは、先発の5人に加えてベンチメンバーでも3人が2桁得点を記録。33アシストに対してターンオーバーは11、3ポイントシュート成功率は41.7%とオフェンスが好調。ホルムグレンが不在でもアイザイア・ハーテンシュタインがペイントエリアを支配し、14得点14リバウンド8アシストと活躍した。
エースのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーは30分の出場で30得点7アシストを記録。チームと自分自身の好調について「チームとして中2日の休みを活用し、良い練習ができた成果だ」と語る。「相手チームは様々なディフェンスを仕掛けてくるけど、僕たちはそれを打ち破る術を少しずつ磨いている。僕らが成長すればするほど、相手チームの戦術はより複雑になってくるけど、それに対応するオフェンスの引き出しの多さが僕らの武器になっていく」
コート上の5人が良いスペーシングを取り、ドライブアタックからキックアウト、エクストラパスでチャンスを広げていく。シェイを筆頭に優れたタレントがいても、その個人能力に頼らないため特定の選手の好不調に左右されることなくチームオフェンスで相手を攻略している。
「僕らはバスケットボールをどうプレーするかを理解している」とシェイは言う。「コート上の5人全員が攻守両方でチームの役割をこなすこと。それはDNAとして僕らの身体に刻み込まれていて、今では特に意識しなくても自然にやれるようになった。それを毎試合で着実に続けていきたい。積み重ねれば積み重ねるほど、このチームは強くなっていく」
「僕たちは正しい意図を持って、お互いのためにプレーして、お互いに良いシュートチャンスを作り出そうとする。そうしていればシュートは入るものさ」
開幕7連勝は球団タイ記録。そして2シーズン連続の開幕7連勝は、1960年代のセルティックスと1990年代のロケッツに続く3チーム目の記録となった。「ロスターにあまり変化がない中で、僕らは1年をかけて上達してきたと思う。それは積み重ねの力であり、今シーズンはその分だけ僕らが有利だと思う。ケガ人は多いけど、チーム全体の底上げがあるから対処できている。僕たちは1年前よりずっと良いチームだ」
チームだけでなくシェイもまた、偉大な記録を打ち立てようとしている。昨シーズンから続き79試合で20得点以上を達成。これはオスカー・ロバートソンに並ぶNBA歴代3位の数字であり、1位は126試合、2位は92試合で、いずれもウィルト・チェンバレンの記録。今のシェイとサンダーなら、この数字も十分に狙える位置にいる。