Bリーグ

『B.革新』に向けてリーグ・クラブの現在地を確認する

Bリーグは10月23日、データスタジアム株式会社が運営する『Bスタッツラボ』監修による、『りそなグループBリーグ2024-25シーズンスタッツレポート』(以下、「レポート」)を公開したことを発表した。

このレポートでは、Bスタッツラボにて取得している公式記録・スタッツを様々な切り口で集計して可視化。リーグと各クラブ関係者をメインターゲットとし、各クラブの編成・強化と、『B.革新』を見すえた現状把握の参考となる情報提供を目的としている。

Bリーグと五つの海外リーグ(アメリカのNBA、ヨーロッパ諸国で構成されるユーロリーグ、オーストラリアのNBL、韓国のKBL、中国のCBA)のスタッツを比較したレポートでは、Bリーグは『eFG%』(3ポイントシュートに1.5倍の比重をかけて補正したフィールドゴール成功率)が6リーグ中5位と低く、『TOV%』(1回のオフェンスでチームがターンオーバーをする確率)が高いことが報告された。

Bスタッツラボはこれらのデータから「Bリーグは世界的に見てもよりディフェンシブなリーグ」と総評しているが、NBAやアジア・オセアニア地区のライバルのNBLではその数値が逆転しており、高い精度でオフェンスを展開していることが分かった。

また、このレポートでは勝率別のスタッツも紹介されている。B1に所属している24クラブを『勝率6割以上』『5割以上6割未満』『5割未満』のグループに分けると、6割以上のグループがeFG%で52.8%を記録してトップ。TOV%も同グループは13.4%と最も低い数字を記録した。

ターンオーバー数の少なさを示す『TOV%』は勝率の高いクラブほど低く、自らのミスを抑える傾向が顕著に見られた一方で、『OPP TOV%』(1回のオフェンスで相手チームがターンオーバーをする確率)は勝率別で大きな差は見られなかった。これは、「相手のミスを誘うディフェンス」よりも「自らのミスを抑えるオフェンス」のほうがB1の勝率に大きな影響を与えている可能性が高いことを示唆しているとBスタッツラボは分析している。

「ディフェンシブなリーグ」と総評されたBリーグでは、eFG%の向上とTOV%の減少を目指すことが勝率を上げるためのポイントであり、リーグ全体でこの数値が改善されることがNBAやNBLといった強豪リーグに近づく一つのカギとなりそうだ。