
継続選手と新戦力の融合が楽しみなシーズン
石川裕一ヘッドコーチ体制2年目となった昨シーズンは、終盤までプレーオフ進出争いに加わっていたものの一歩およばず、24勝36敗の東地区5位で終えた。このオフ、ヘッドコーチは継続となったが継続選手は5人のみと大きな動きを見せた。
俊野達彦と齋藤瑠偉は現役引退。チームの中核を担ったティモシー・ホリフィールド、レオナルド・デメトリオ、ルーズベルト・アダムスのフロントコート陣が全員退団し、日本人選手としてチームハイとなる平均11.3得点を挙げた岡島和真も移籍した。バックコート陣の新加入選手、吉田健太郎、中田嵩基、陳岡燈生はいずれも得点力があり、ディフェンスにも定評がある実力者だ。さらに201cmのルーキー広瀬翔一は、ジェームズ・ベルをナチュラルポジションのウイングで起用するためにも初年度から大きな活躍が求められそうだ。
外国籍枠では、初のプロキャリアとなるノア・ウォーターマンが加入。211cmと長身ながら3ポイントシュートが得意で、ドライブも仕掛けられる選手で、オフェンスの起点として期待が高い。昨シーズンBNXTリーグ(ベルギーとオランダの合同リーグ)で平均10.4得点、7.3リバウンド、2.1アシスト、1.9ブロックを記録したシャキール・ドアソンも加入。213cm125kgの体格を生かしてゴール下を制圧しそうだ。
スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月23日時点のもの
インサイド以外の選手のサイズは決して大きくないため、スピードを生かして相手を翻弄するバスケに期待したい。プレシーズンゲームでは中田嵩基、陳岡燈生、阿部龍星といった3ガードを組む時間帯も長かったため、ボールムーブとペイントアタックを積極的に行い、効率的にシュートを放っていけるかがカギとなる。昨シーズンは3ポイントシュートの試投割合でリーグ1位。今シーズンもスタイルを徹底していけるか注目だ。
所属選手一覧

※掲載内容は9月23日時点のもの
【キープレーヤー】

ジェームズ・ベル
在籍4シーズン目を迎える絶対的エース。昨シーズンは59試合中58試合に先発し、平均18.8得点、6.2リバウンド、3.7アシスト、1.0スティールとオールラウンドな活躍を見せた。若手が増えたチームにおいて中堅からベテランと呼ばれる年齢になってきたベル。コート内はもちろんのことコートの外でも貢献が求められる。
【若手選手】

陳岡燈生
昨シーズン在籍したベルテックス静岡では、シーズンを通じて安定的な出場時間を得られなかったが、15分以上出場する試合もあり、攻守にわたって奮闘を見せた。山形ではディフェンスに長けたコンボガードとして存在感を示すだろう。持ち前のフィジカルを生かし、プロ2年目を飛躍のシーズンにしてほしい。
【新加入選手】

吉田健太郎
B3さいたまブロンコスから移籍。昨シーズンは平均9.1得点、2.3アシスト、0.9スティールと活躍を見せた。静岡に所属していた2023-24シーズンは出場時間を落としただけに、持ち前のスピードを生かしてリベンジを果たしてほしい。オフに足の手術をしたが、プレシーズンゲームを見る限り回復は順調そうだ。