補強を進めたガード陣の活躍に期待

藤田弘輝ヘッドコーチが就任した昨シーズンは、チームの戦う姿勢にこだわり続けた。インテンシティを高く持ちフィジカルにディフェンスすることに心がけた結果、前シーズンよりも低いディフェンスレーティング(100回ディフェンスをした場合の平均失点)を記録した。ここにスカウティングを駆使した組織的なディフェンスと、昨シーズンから平均2.6得点増えたセカンドチャンスポイント、2.2得点増加のファストブレイクポイントに磨きがかかれば上位チームと渡り歩く強さが期待できる。

今シーズンは藤田ヘッドコーチが仙台89ERS在籍時代から信頼を寄せていた青木保憲を獲得。そのほかにも名古屋ダイヤモンドドルフィンズから坂本聖芽、琉球ゴールデンキングスの植松義也といったエネルギッシュなメンバーを集めた。外国籍選手はアジア特別枠のレイ・パークスジュニアを含め全員が契約継続をしたことによってチームケミストリーの早期向上が見込まれる。

スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月30日時点のもの

昨シーズンの平均得点はパークスジュニアは13.6得点、ライアン・ルーサーが14.9得点、マット・ボンズが16.1得点とチームの総得点の半数以上を占めた。この強力なオフェンスを新加入の青木が堅実にゲームコントロールし、牧の献身的なプレーが繋がれば、昨シーズン以上に効率的なオフェンスが展開されるだろう。

所属選手一覧

※掲載内容は9月30日時点のもの

【キープレーヤー①】

レイ・パークスジュニア
名古屋ダイヤモンドドルフィンズから移籍してきた昨シーズンは、出場した60試合のうち57試合で先発出場を果たして大阪のオフェンスの中核を担った。アジア特別枠としてオフェンスではマッチアップの優位性を見出すことができるが、スモールラインナップの時間帯が多くなるであろう今シーズンは4番ポジションのビッグマンへの対応など、ディフェンス面での貢献も求められる。

【キープレーヤー②】

牧隼利
大阪で2シーズンを過ごした牧は、昨シーズンにキャリア初となる60試合全試合に出場を果たした。平均得点は前シーズンの4.0得点から5.8得点に、アシスト数も1.4本から3.1本と大幅に増加してオフェンスの構築力が向上している。今シーズンはポイントガード陣が多数補強されたこともあり、シューティングガードどしての活躍に期待したい。

【新加入選手】

青木保憲
仙台で藤田ヘッドコーチとともに戦った経験があり、指揮官の目指すバスケットへの理解力は高い。新戦力ながらチームを牽引する存在になることが期待される。得点源となる外国籍選手に注意が向けられた場面で、課題に挙げられる3ポイントシュートを決め切ることができれば、もう一段上のレベルに到達することができるだろう。