一貫性を重視しつつ新外国籍選手でインサイドに厚み

B3で戦った昨シーズンは3715敗の4位でプレーオフに進出。B2昇格をかけたセミファイナルは横浜エクセレンスに激闘の末敗れたものの、B2ライセンスが交付されていないアースフレンズ東京Zがファイナルに勝ち上がったため、新潟アルビレックスBBとの3位決定戦が事実上の昇格決定戦に。見事にこれに勝利し、起死回生のB2昇格を果たした。

今オフは菅俊男と月野雅人が引退したが、主力の日本人選手が多く継続。昨シーズン途中に特別指定選手として加入した山際爽吾と中野友都ともプロ契約を締結するなど一貫性を重視した。外国籍選手は、クロアチアリーグで平均14.1得点、5.6リバウンド、1.7アシスト、0.9ブロックを挙げた外も打てるビッグマンのノア・ガーリーと、セルビアリーグでファイナル進出を果たすなど実績十分なクラシカルセンターのマルコ・テヒチを獲得。ディフェンスとリバウンドがさらに安定する印象だ。

前回B2で戦った2023-24シーズンは、昇格後わずか1年でB3降格という憂き目を見ただけにリベンジの思いは強いだろう。チームを指揮して4シーズン目となる鈴木裕紀ヘッドコーチの緻密なバスケにも注目だ。

スタッツ

予想スタメン

※掲載内容は9月23日時点のもの

昨シーズンに引き続き、連携を重視したチームディフェンスと、遂行力の高いハーフコートオフェンスが肝となるだろう。昨シーズン平均24.5得点を記録した得点源のクレイ・マウンスに対する徹底マークは容易に想像できるため、いかに全員が連動して相手ディフェンスを崩せるかに注目だ。日本で初めてプレーする2人の新外国籍選手のインサイドでの献身性も重要な要素となる。

所属選手一覧

※掲載内容は9月23日時点のもの

【キープレーヤー】

石川晴道
昨シーズンはリーグ戦39試合中32試合に先発、プレーオフは全試合で先発を務めたスコアリングガード。平均10.4得点、うち3ポイントシュートをチーム最多の6.2本試投し成功率35.5%で沈める日本人エースとして活躍した。プレーオフの岐阜スゥープス戦では27得点。横浜エクセレンス戦で23得点を挙げるなど大舞台での勝負強さも魅力的な選手だ。

【若手選手】

山際爽吾

山際爽吾
昨年12月に特別指定選手として加入し、デビューから4試合連続で2桁得点を挙げる活躍を見せた。特に、デビュー2戦目の岐阜戦では25得点、11アシスト、2スティールという戦慄のスタッツを残した。若手らしからぬ落ち着いたプレーメークに加えて、流れを呼び込むアグレッシブなプレーでチームの中心を担うことになるだろう。

【新加入選手】

山崎凛
今オフ、ファイティングイーグルス名古屋から移籍。初めてのB1挑戦となったFE名古屋では満足いく出場機会を得られなかったため、今シーズンに懸ける思いは人一倍強いだろう。194cm90kgと日本人のウイングプレーヤーとしては高さもフィジカルも申し分ないため、持ち味のアウトサイドシュートやドライブを存分に発揮してほしい。