ニコラ・ヨビッチ

「まさに、バスケットボール選手のやるべきプレーをしている」

ヒートは現地5日、アウェーに乗り込んでナゲッツと戦ったが112-122で敗戦。ナゲッツの大黒柱ニコラ・ヨキッチに33得点16リバウンド15アシストと試合を支配されたのが響いた。これでヒートは、スパーズ、レイカーズ、クリッパーズ、ナゲッツというタフな遠征を13敗で終え、シーズン通算を44敗とした。

ヒート期待の若手ニコラ・ヨビッチにとってこのナゲッツ戦は、セルビアの偉大な先輩であり代表のチームメートでもあるヨキッチと対戦できる貴重な機会となった。ヨビッチは22歳、ヨキッチは30歳と年齢は一回り離れているが、パリ五輪や今夏の『FIBAユーロバスケット2025』に共に出場するなど親交を深めている。地元紙『マイアミ・ヘラルド』によると、ヨビッチは「彼はかなり良き友人と言える。彼に会えて、戦える機会があるのはうれしい」とヨキッチとの関係を語る。

ヨビッチは10月に入ると、ヒートと4年の契約延長を結んだ。「僕の契約延長を彼(ヨキッチ)は怒っていた。デンバーに来てほしかったんだよ」と冗談を語るヨビッチは「頻繁ではないけど、シーズン中も連絡を取り合っている。NBAにセルビア人選手は多くないからね」と続ける。

現在、世界最高の選手の1人であるヨキッチのことを、ヨビッチは「まさに、バスケットボール選手のやるべきプレーをしている」と尊敬している。またヨキッチから得ている学びをこう語る。「彼は本当に賢い選手だ。とても努力している。そして、彼は文字通り、バスケットボールを1つの仕事としてとらえている。これは彼から学んだことだ、僕はこのゲームを愛しているし、とても楽しんでいる。だが、時には仕事として向き合うことも大事なのかもしれない」

今シーズンここまでヨビッチはフィールドゴール成功率37.7%にとどまり平均8.1得点と、平均10.7得点を挙げた昨シーズンと比べると期待に応えきれていない。

ヨキッチといえばシーズンが終わるとすぐにセルビアに帰り、大好きな競馬を楽しむなどオンとオフの切り替えがしっかりしていることでも有名。ヨビッチがヨキッチのメンタル面も参考にしつつ調子を上げていくことが、ヒートが勝ち星を伸ばしていくための重要な要素だ。