エースのレナードは全体15位、ガソルは全体48位選手
球団史上初のNBAファイナルに進出したラプターズだが、彼らのロスターには、ドラフト全体10位までに指名された選手が一人もいない。
エースのカワイ・レナードは、2011年のドラフト全体15位指名選手で、司令塔のカイル・ラウリーは2006年のドラフト全体24位指名、カンファレンス・ファイナルから状態を上げているフレッド・バンブリートはドラフト外から今の地位にまで登り詰めた選手だ。無論、王者ウォリアーズにも、2012年のドラフト全体35位で指名されたドレイモンド・グリーンがいる。しかし、現在のウォリアーズの主力の大半は、ドラフト上位指名選手だ。
この珍しい状況について聞かれたラプターズのマルク・ガソルは、「だからといって、それがドラフトにどう関係しているかなんて分からないよ。自分のドラフトを思い返すと、指名された時にはもう寝ていたからね。だから、僕がドラフトについて言えることは、あまりないんだ」とコメントし、メディアの笑いを誘った。
ガソルもまた、2007年のドラフト全体48位で指名された選手だが、2013年には年間最優秀守備選手賞に輝くなど、リーグトップクラスのセンターにまで成長した。『叩き上げ』のガソルは、「ドラフトロッタリー云々よりも大事なのは、選手として成長するため、日々努力すること。それを続けること」と、継続した努力の大切さを説いた。
レナードやガソルのように、必ずしもドラフトでの指名順位が選手の能力を表しているとは限らない。それは、スパーズ黄金期を支えたトニー・パーカー(2001年のドラフト全体28位)やマヌ・ジノビリ(1999年のドラフト全体57位)のケースを見ても明らかだ。
戦力、そして経験でも上回る王者ウォリアーズの3連覇が濃厚と予想される中、もしラプターズが優勝すれば、文字通り、大番狂わせとなる。