Bリーグ選抜『B.LEAGUE UNITED』は豪州選抜に惜敗
6月28日、Bリーグにとっての初めての試み『B.LEAGUE GLOBAL INVITATIONAL 2025』がオープンハウスアリーナ太田で開催された。B.LEAGUE UNITED(Bリーグ選抜)とNBL SELECT(オーストラリアリーグ選抜)の第1戦は、75-64でNBL SELECTが勝利を収めた。
B.LEAGUE UNITEDは、中村拓人、今村佳太、トロイ・マーフィージュニア、トビンマーカス海舟、ウィル・ベイカーの5人が先発。フィジカル勝負を仕掛けてくるNBL SELECT相手に一歩も引かない姿勢で序盤のペースを握る。
それでも試合が進むにつれてオフェンスのリズムが悪くなり、ターンオーバーを連発。第2クォーターは中村がタフショットを決めるまでの5分30秒間、無得点が続いた。その後は今村の連続得点などで点差を詰め、32-33と1点ビハインドで前半を終える。
第3クォーターには0-12のランを浴びるも、そこから細川一輝やトビンマーカス海舟の3ポイントシュート、淺野ケニーのディフェンスから繋いでのマーカス海舟のゴール下で6点差にまで詰め寄り、会場を大いに沸かせた。しかし、相手のスピーディーな攻めに後手を踏んでフリースローを与えるなど、要所での細かいミスが重なって点差を広げられ、最終クォーターでも巻き返すことはできなかった。
この試合でチームトップの17得点、さらには6リバウンド2アシスト1ブロックと大活躍したのがマーカス海舟だった。
前日の公開練習でNBL SELECTのサイモン・ミッチェルヘッドコーチは「映像がなくてスカウティングできていない選手もいる」と明かしていたが、マーカス海舟のパフォーマンスについて「想像を超えてプレーしてきた選手だったので、明日はより警戒すべき」と称賛の言葉を送った。
「今日の試合で僕のできる全部を見せられた」
試合後の会見でのマーカス海舟は「負けちゃって悔しいです。やっぱり勝ちたかったなあ」と語るが、その表情は明るい。「こういうチャンスはないので、マジで神様ありがとう! とうれしい気持ち」と、世界レベルの対抗戦に最高のモチベーションで臨んでいた。
マーカス海舟にとってNBLは遠いようで身近な存在だった。「チームメートのジョン・ムーニー、クリストファー・スミス、ディー・ジェイ・ホグ、リース・ヴァーグはNBLでプレー経験があるので、いつもNBLの話を聞いていました。今回NBLの選手と勝負できるチャンスを得てすごくうれしかったです」
この日の活躍は、日頃のチーム練習の賜物であると言う。「ゼイビア・クックスとの練習でのマッチアップは大変でした。そのおかげで外国籍のレベルに慣れて成長できました。そういう選手たちと毎日勝負してきたことは喜びです」
「普段からみんなどうやってプレーしているのか毎日勉強してきました。日本に来た頃は、アホのシュートばかり打っていたので(笑)」と続け、その積み重ねがこの試合で生きたと話す。「開いたらシュートとか、マークマンが前に来たらドライブとか、今日はそういうことが上手くできました」
マーカス海舟は最初の選手候補リストに載っておらず、緊急招集だったが、その経緯について「ハワイに戻ってビーチにいた時に、『今バスケできる?』と電話がかかってきました。ワイキキのサンセットを見ながら電話していたので『神様ありがとう』の気持ちでした」と、大きなチャンスの到来を笑顔で振り返る。
MVP級のインパクトを残したが、この試合の段階で来シーズンの所属はアナウンスされていない。「各チームやコーチたち、代表のトム(ホーバス)さんにも、今日の試合で僕のできる全部を見せられたと思います。チームのために何ができるか考えて、明日も1000%頑張ります」と意気込んだ。
第2戦は29日(日)、同じくオープンハウスアリーナ太田で19時ティップオフとなる。試合に勝って彼の「Foooo!!」の雄叫びが聞けることに期待したい。
B.LEAGUE UNITEDの太陽☀️☝️
チームハイ17得点を叩き出したエンターテイナー!#24 トビン マーカス海舟(PF|198cm)
17 PTS|2(2/3) 3FGM|6 REB@MarcusTobin808@TUBCofficial @CHIBAJETS#Bリーグ #BleagueUnited pic.twitter.com/o9FQs4z1MS— B.LEAGUE(Bリーグ) (@B_LEAGUE) June 28, 2025