3x3女子日本代表

アジアの高さに、スピードと思い切りの良いシュートで対抗

3人制バスケットボール『3×3』のアジアカップ最終日。女子日本代表は準決勝でカザフスタンに3点差で敗れたが、3位決定戦でモンゴルに勝利し、銅メダルを獲得して大会を終えた。

クォーターファイナルの相手はニュージーランド。ドライブからのパスアウトで外から射抜かれ、インサイドを攻められ0-4と先行される。それでも、交代で入った篠崎澪がすぐさまファウルを受けながら2ポイントシュートを沈め、ボーナススローも成功させる3点プレーで悪い流れを断ち切った。ピック&ロールからイージーシュートが生まれ、ディフェンスでもダブルチームでリズムが出始めた日本は、スピードでニュージーランドを振り回すようになる。

西岡里紗のバスケット・カウントとなる2点プレーで9-8と逆転に成功。その後もニュージーランドのインサイド攻めに苦しみながらも、攻守の切り替えを速くし、連携からイージーシュートを重ねた日本が21-15のノックアウト勝ちを収めた。

準決勝のカザフスタン戦では、初戦と同様に1-4と先行されるが、開始3分、伊集南がドライブと2ポイントシュートを連続で決めて5-4と逆転した。だが、高さだけでなくテクニックも持ち合わせるカザフスタンにここから離され始める。

特にオフェンスでは、相手の長い腕にボールを引っ掛けられてパスが通らず、ドライブでシュートを狙うも相手の高さを気にして精度を欠いた。オフェンスリバウンドから失点し、2ポイントシュートを許すなど、残り4分を切り6-13と大量ビハインドを背負った。

その後、伊集や篠崎がスピードのミスマッチで追撃するも、2点シュートの確率が上がらず、時おり生まれてしまう高さのミスマッチから失点し、14-17と及ばずタイムアップとなった。

3x3女子日本代表

伊集南は得点ランク2位の32得点、大会ベスト3に選出

3位決定戦ではモンゴルと対戦。過去2戦ではスロースタートな日本だったが、伊集の2ポイントシュート、西岡のポストプレーが決まり、開始1分で3-1と先行した。

その後、互いに点を取り合う拮抗した展開が続き、1ポゼッション差で試合は推移する。だが、相手のチームファウルが7に到達した残り3分半から日本が突き放す。ファウルのできないモンゴルに対して西岡がインサイドで打開できたことで、3人がバランス良く得点を重ねた。残り時間が少なくなり、焦ったモンゴルはプレーが単調になり、日本はその隙を逃さず、ズレができた状態から篠崎が2ポイントシュートを沈めた。

宮下希保がケガをしたことで、3人での戦いを強いられた日本だったが、最後まで体力と集中力を切らすことなく、篠崎のフリースローで21-14とし、ノックアウト勝ちで有終の美を飾った。

5人制と同様に、高さの不利をどのようにして最小限に抑えるかが今後の課題ではある。それでも、スピードとドライブで仕掛ける力、2ポイントシュートの精度はアジアでは十分に通用するし、3×3特有のバスケIQや連携面はまだ大きな伸びしろを残す。5人制バスケを主戦場とする選手で3×3の国際大会を戦うテストは、それなりの収穫を得られた結果となった。そして大会を通じて得点王まであと2点に迫る32得点を記録した日本の伊集南は、大会ベスト3に選出されている。

大会は男女ともにオーストラリアが5試合全勝で優勝。5人制と同じく、オセアニアから編入されたオーストラリアとどう戦うかが、アジアを制する上では大きなポイントとなりそうだ。