
ドリュー・ホリデーに続く主力放出でセカンドエプロン回避に成功
セルティックス、ホークス、ネッツの間で三角トレードが成立したと『ESPN』が報じている。内容はホークスがクリスタプス・ポルジンギスとドラフト2巡指名権をセルティックスから獲得。ネッツがテレンス・マンと今年のドラフト1巡全体22位指名権をホークスから獲得。セルティックスがジョージ・ニアンとドラフト2巡指名権をネッツから得ることになる。
トレードの目玉はなんといってもセルティックスが、ポルジンギスを放出したことだ。大黒柱ジェイソン・テイタムがシーズン全休の可能性が高いセルティックスは大幅なサラリー削減に着手。三角トレードの前日、残り3年で1億ドル以上(約145億円)の年俸を抱えるドリュー・ホリデーをトレードでトレイルブレイザーズに放出する見返りとして、契約が残り1年2700万ドル(約40億円)となるアンファニー・サイモンズを獲得。そして今回、残り1年で年俸3000万ドル(約45億円)のポルジンギスを放出して残り1年820万ドル(約12億円)のニアンを得たことでさらなる支出の減少を成し遂げた。
これによりESPNは、セルティックスが新シーズンのサラリーキャップにおいて、セカンドエプロンの回避に成功と報じた。総年俸とラグジュアリータックスの合計で当初は5億ドル以上(約720億円)と見られていた新シーズンの支払いにおいて、タックス分で1億8000万ドル(約260億円)を削減できたと詳細を伝えている。2023-24シーズンのNBA制覇に貢献した2人のベテランを失った穴は大きいが、セルティックスはサラリー削減という今オフの最優先事項を着実に遂行している。今後、ジェイレン・ブラウンやデリック・ホワイトといった大型契約を結んでいる中心選手たちをトレードの駒として動かすのか注目だ。
ホークスは、ポルジンギスの加入によってジェイレン・ジョンソン、オニエカ・オコングの若手中心のインサイド陣が厚みを増した。また、残り3年4700万ドル(約70億円)のマンを放出してポルジンギスも来シーズンが契約最終年となることで、エースのトレイ・ヤングがフリーエージェントの権利を有する2026年夏に向けてサラリーキャップの柔軟性を増すことにも成功している。
ネッツは今回のトレードを受けて今年のドラフトで全体8位、19位、22位、26位、27位と5つの1巡指名権を保持することになった。これを使っての指名権アップや即戦力獲得のトレードなどをどのように仕掛けていくのか、ドラフト当日を含めた動きが興味深い。