D.J・ニュービルが値千金の3ポイントシュートを決める

アラブ首長国連邦・ドバイで開催されている『バスケットボール チャンピオンズリーグ アジア2025(BCL Asia 2025)』にBリーグ王者として参戦した宇都宮ブレックスは、6月11日に行われたクォーターファイナルで予選グループAを首位通過したタビアット・バスケットボール(イラン)と対戦。94-93で勝利しセミファイナル進出を決めた。

宇都宮は第1クォーター、かつて滋賀レイクスに所属していたイヴァン・ブバを中心としたタビアットのインサイドに苦しめられ、13-21と大量リードを許す。やられてばかりでは終われない宇都宮は激しいディフェンスを展開してリズムを取り戻すことに成功し、第2クォーターのタビアットの得点を9点に抑える。さらに比江島慎らの外角のシュートが決まり始めて前半を37-30とリードする形で終える。

後半はお互いに譲らず、1ポゼッションを争う攻防が続く。比江島やフィン・ディレイニーが得点を重ねてチームを牽引するが、勝負は決まらずオーバータイムに突入する。オーバータイムでは宇都宮が主導権を握る形になったが、タビアットも驚異的な粘りを見せてダブルオーバータイムへ。勝利を決定づけたのはD.J・ニュービルの3Pシュートだった。トップからスクリーンをもらうと、相手が下がっているのを確認して思い切りよく放ったシュートはリングに吸い込まれ、セミファイナル進出を勝ち取る得点となった。

今回の試合で宇都宮はターンオーバーを5つに抑え、集中力を切らさない試合を展開。相手のターンオーバーからの得点やセカンドチャンスポイントをしっかりとモノにしたことが試合を決める大きな要因となった。ニュービルがエースとして誰もが認める活躍をしたのは言うまでもないが、今回の影の立役者は竹内公輔だろう。今年40歳を迎えた竹内はBリーグの今シーズンをさかのぼっても最長となる42.41分間の出場で7得点、12リバウンド、2ブロック。タビアットに苦しめられたインサイドで奮起し、宇都宮の勝利に貢献した。

この大会、宇都宮はギャビン・エドワーズとグラント・ジェレットがいない穴を毎試合、さまざまな選手が補完することで勝利を挙げ、自慢のチーム力の高さをアジアでも示している。セミファイナルでは誰がキーパーソンとなるのかも楽しみだ。

宇都宮は次戦、6月12日17時(日本時間22時)にブロンコス(モンゴル)と対戦する。