ジェイソン・テイタム

ニックスに敗れ1勝3敗、テイタムは1年以上の戦線離脱

セルティックスを悪夢が襲った。マディソン・スクエア・ガーデンでの第4戦を落として1勝3敗となり、ニックスに王手をかけられたこと以上に、ジェイソン・テイタムのアキレス腱断裂のケガがチームに大きなショックを与えた。

第4クォーター残り3分、ルーズボールに対してOG・アヌノビーと競った際にテイタムはコートに倒れ、痛みに悶絶した。そのまま立ち上がることもできず、車椅子でロッカールームへと運ばれる際には両手で顔を覆った。

この時点で重傷であることは明らかで、セルティックスを率いるジョー・マズーラは「何があっても立ち上がるタイプの人間で、彼が運び出される姿を見るのはつらい」と言い、アル・ホーフォードは「今は試合のことよりジェイソンが心配だ。ただ彼の無事を祈っている」と語った。

その祈りは通じなかった。右足のアキレス腱断裂で、現地5月13日に手術が行われた。

2017年の1巡目3位指名を受けてセルティックスに加わったテイタムは、NBAキャリア8年目。ルーキーイヤーから主力として活躍し、3年目からエースの重責を担ってきた。6度のオールスター選出、昨シーズンにはNBA優勝も勝ち取った華やかなスター選手のもう一つの持ち味はケガの少なさで、大きなケガをせず、万全でなくても高いパフォーマンスを出せる安定感には特別なものがあった。

アキレス腱断裂から復帰するには一般的に1年以上を要する。ケビン・デュラントは18カ月、クレイ・トンプソンは14カ月かかった。復帰のスケジュールが出てくるのは当分先になるだろうが、テイタムは来シーズンを全休する可能性が高い。

テイタムのアクシデントがなくても、セルティックスは満身創痍だ。クリスタプス・ポルジンギスはこの数カ月、ウイルス性疾患に苦しめられており、ブラウンはレギュラーシーズンを通して膝の痛みと付き合いながらのプレーを強いられている。ドリュー・ホリデーはハムストリングのケガでマジックとのシリーズ3試合を欠場し、今も完治したわけではない。

ブラウンは「今夜は厳しい夜となった」と語る。「みんな言葉を発することもできない。試合に負けたし、JT(テイタム)のことがあるからだ。でも明日になったら頭を切り替えて、そこから再スタートする」