息子と共闘した1年「最も喜びにあふれ満足感のある旅路だった」
現地4月30日、レイカーズはプレーオフファーストラウンドの第5戦でティンバーウルブズと対戦。シリーズを通して課題となっていた第4クォーターの失速を改善できず96-103で敗れ、シリーズ通算1勝4敗とあっけない形で今シーズンが終了してしまった。
ホームの歓声を背に立て直しを図りたいレイカーズだったが、第1クォーターからルディ・ゴベアを中心としたティンバーウルブズのインサイドアタックに苦戦。いきなり22-31と主導権を握られる苦しいスタートから持ち直し、第4クォーターを1点ビハインドで迎える。
しかし、この勝負どころでオフェンスが完全に失速。このクォーター、フィールドゴール20本中わずか6本にとどまると、フリースローもわずか2本の試投数のみ。第4クォーターでわずか16得点に終わったことが響いて競り負けた。
レイカーズは、113-116で敗れた第4戦も第4クォーターに19-32と圧倒されて逆転負けを喫した。ここ一番でガス欠するという課題を解決できなかった。
レイカーズはシーズン途中、ゴール下の要だったアンソニー・デイビスを放出し、マーベリックスからルカ・ドンチッチを獲得する世紀の大トレードに成功。NBA制覇を果たした2019-20シーズン以来にレギュラーシーズンで50勝に到達し、勢いに乗って迎えたポストシーズンだったが、結果は2年連続のファーストラウンド敗退とほろ苦いものとなった。
大黒柱レブロン・ジェームズも次のように失望を隠さない。「初めてNBAファイナルに行った2007年以降、あの雰囲気を経験したらファイナルに行けなかったり、優勝できなかったらそれは失望でしかない。だから今年も同じだ。がっかりした、満たされない気持ちでオフシーズンを迎える」
現在40歳のレブロンだけに、来シーズンも現役を続けるのか去就が注目されるが「わからない。今、それに対する答えはない。家族、妻、サポートしてくれている人たちと話し、自分自身に『あと、どれだけプレーしたいのか』と問いかける。その後で、どうなるのか決めるよ」と明言を避けている。
また、レイカーズでプレーを続けるのかも未確定なだけに、来シーズンに向けた改善点に向けて聞かれても「わからない」と語るのみ。ただ、指揮官1年目を終えたJJ・レディックについては太鼓判を押す。
「何が起きてもJJは成長を続けていくだろう。彼はルーキーコーチとして素晴らしいシーズンを送った。NBAで新人コーチは難しく、その中でも特にレイカーズで指揮を執ることは難しい。他のチームとはまったく違う環境の中で、彼はうまく対処した。1つ間違いないのは、彼はこれから長きにわたって素晴らしいコーチであり続けることだよ」
レギュラーシーズンがどんな内容だったにせよ、プレーオフ早期敗退の事実にレブロンが達成感を得ることはない。しかし、息子ブロニーと一緒にプレーできたことには、「喜びにあふれ、満足感のある旅路だった」と語る。
NBA選手として得られるすべての栄誉を獲得し、切望していた息子とのプレーも成し遂げたレブロン。果たして来シーズンもコートに帰ってくるのか。彼の決断はオフシーズンにおける目玉トピックとなる。