フレッド・バンブリート

2試合連続25得点も「自分の得点は気にしていない」

現地30日、ロケッツはウォリアーズとプレーオフファーストラウンドの第5戦を行い、131-116と快勝。この勝利でシリーズ23敗とした。

ロケッツは第1クォーターからエンジン全開。フレッド・バンブリートがこのクォーターだけで3ポイントシュート3本成功を含む14得点、ディロン・ブルックスが9得点とベテラン勢が活躍し、40-24と先制パンチに成功する。

これで完全に勢いに乗ったロケッツは、第2クォーターに入ってもウォリアーズを攻守で圧倒し、前半終了時点で27点の大量リードを奪う。後半も付け入るスキを与えずに楽々と逃げ切った。

大事な立ち上がりで、チームに流れをもたらしたバンブリートは、33分出場でフィールドゴール13本中8本成功の26得点を記録。ロケッツはアルペレン・シェングン、ジェイレン・グリーンアメン・トンプソンなど主力に若手が多いが、31歳のベテランガードはラプターズ時代の2019年に中心選手として優勝を経験。さらにプレーオフ通算50試合以上出場と、豊富な経験を活かしてチームを牽引している。

負けたらシーズン終了という重圧がかかる状況で、バンブリートは若いチームメートたちを次のように鼓舞したと明かした。「明るくフレッシュな気持ちで自信を持ち、自分たちはこれまで良いバスケットボールをやってきたことを理解する。ずっと相手に打ち負かされていたわけではない」

バンブリートは4に続いて25得点以上と、尻上がりにシュートタッチが良くなっている。ただ、「僕は常にチームにとって何がベストなのかを模索しながらプレーしないといけない」と、得点を重視する考えはないと言う。

「僕にはたくさんの役割があり、多くの責任を担っている。だから常に最善の選択を見つけようとしている。時には自分のプレーをすることを忘れてしまう。ここ数試合、シュートを決められているのはチームメートが良いところでパスをくれているから。勝てたことはハッピーだけど、自分の得点は気にしていない」

今シリーズは、プレーオフならではの激しいコンタクトの応酬が続き、荒れる場面が少なくない。この試合でもウォリアーズのパット・スペンサーが第4クォーターにシェングンに頭突きをして退場となった。

また、ウォリアーズのステフィン・カリーが右手の親指がひどく腫れた状況でプレーしている中、ウォリアーズの実況はブルックスがカリーの親指を痛めつけようとしていると発言した。

この点を試合後の会見で聞かれたブルックスは、「俺は試合をしている。もし、足首を痛めているのなら、足首を攻撃していく。放送席で何を言っているとしても、それを続ければいいよ」と、物議を醸す返答をした。ヒール役を演じるブルックスらしいコメントと言えばそれまでだが、この発言が反感を買うのは間違いない。

今後も緊迫した試合が続くのは間違いなく、冷静にプレーすることがますます重要になる。だからこそ、チームで最も経験豊富なバンフリートの存在がさらに大きな意味を持つ。