ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ

2度の優勝経験「まずは1試合ずつ集中して取り組む」

今シーズン前半戦を代表するサプライズチームとなったのがマジックだ。シーズン序盤からパオロ・バンケロ、フランツ・バグナーと中心選手の相次ぐ故障離脱があり、ここまでバンケロは22試合、ワグナーは36試合にしか出場していない。それでも27勝29敗の東カンファレンス7位で、プレーイン・トーナメント回避となる6位のピストンズから2.5ゲーム差と射程圏内だ。

故障者続出のチームが崩れずに踏ん張れたのは、卓越したハードワークと組織力によるリーグ屈指のディフェンスがあってこそ。この堅守を支えているのが、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープで、ここまで53試合とほぼフル出場で平均30分以上のプレータイムで8.7得点、2.1リバウンドを記録している。

シーズン再開初戦の相手となるホークスは、マジックからわずか0.5ゲーム差のカンファレンス8位。コールドウェル・ポープは、「残りのシーズンに向け、まず再開初戦となるアトランタ戦に勝って勢いをつけたい。まずは1試合ずつ集中して取り組むことだ」と話す。

故障者続出のチーム状況もあり、オールスターブレイクの休養は大きなプラスになったと振り返る。「僕たちはここまでアップダウンが激しく、ケガ人が出ては戻ってを繰り返した。それがブレイクでリセットされる。みんなバスケットボールから離れて家族や友人と過ごすことでリラックスできたと思う」

レイカーズとナゲッツで2度の優勝経験を誇るコールドウェル・ポープは、若手が多い今のマジックにおいて一番のプレーオフ経験を誇る。「ベテランリーダーとしてプレーするつもりだ」と本人も若手の指南役が自分の役割と意識している。

その上で、「これからの26試合はタフになる。みんなプレーオフへ向けて調子を上げ、多くのチームはホームコートアドバンテージの獲得を目指す。すべての相手に対してベストを尽くし、プレーオフのような雰囲気で戦う」と意気込む。

バンケロとバグナーは復帰しているマジックだが、先発ガードのジェイレン・サッグスは戦線離脱中。「彼が早く戻ってこられたら素晴らしいことだ。彼の復帰によって、僕たちのチームは完成すると思う」と続ける。いまだ多くの伸びしろを残すマジックが、後半戦どこまで駆け上がっていくのか楽しみだ。