中心選手を引き留め、来シーズンのサラリーキャップに空きを作ることに成功

ティンバーウルブズが、ルディ・ゴベアと3年総額1億1000万ドル(約170億円)の契約延長に合意したと『ESPN』のシャムス・カラニア氏が報じている。

守備MVPを4度受賞している32歳のゴベアの現行の契約は、今シーズンを含めて残り2年。今シーズンが約4400万ドル(約65億円)、来シーズンがプレーヤーオプションで約4700万ドル(約70億円)だった。だが、今回の契約延長によって2025-26シーズンのオプションを行使しないことになった。

この新契約によってティンバーウルブズは、来シーズンのサラリーキャップに少なくないスペースを作り出せた。ゴベアにとっては、来シーズンの年俸は減額となったが1億ドル(約150億円)以上の新たな大型契約を獲得と、双方にとって大きな意義のある動きとなった。

ティンバーウルブズは今月頭に、アンソニー・エドワーズとの2枚看板だったビッグマンのカール・アンソニー・タウンズをトレードでニックスに放出。エドワーズに続くマックス契約が必要なことで、圧迫されるサラリーキャップのことを考えると致し方ない面はあったが、生え抜きで、本拠地ミネアポリスの地域貢献活動にも積極的に参加していたタウンズの移籍は大きな喪失だった。

さらに、タウンズとリーグ随一のツインタワーを構築していたゴベアまで流出していたら、チームの根幹が崩れかねなかった。首脳陣は大きく胸をなでおろし、昨シーズンシックスマン賞を受賞し、今オフにプレーヤーオプションでフリーエージェントの資格を得るナズ・リードとの契約延長交渉に集中しているだろう。ゴベアとの新契約は、リードとの大型契約に向けたサラリーキャップへのゆとりを生み出す意味でも価値がある。

ティンバーウルブズは本日の開幕戦でレイカーズに103-110で敗れ、黒星スタートとなってしまったが、タウンズとのトレードで加入したジュリアス・ランドル、ドンテ・ディビンチェンゾは揃って30分以上出場と、期待通りに主力の役割をこなした。悲願のファイナル出場へ向け、ティンバーウルブズはしっかりと足場を固めることに成功している。