何度も詰められるも、最後まで逆転を許さなかった秋田
秋田ノーザンハピネッツvs佐賀バルーナーズの第2戦。
序盤はホームの秋田が主導権を握る。中山拓哉のキックアウトからタナー・ライスナーの3ポイントシュートで先制すると、その後も長距離砲が冴える。ペイントタッチでディフェンスを収縮させスペーシングがしっかり取れた状況を作ったことで、13本中6本(46.2%)と高確率で3ポイントシュートを沈めた。ディフェンスでも持ち味であるボールマンへのハードプレッシャーによりオフェンスを停滞させ、第1クォーターだけで8本のターンオーバーを誘発。こうして攻守ともに噛み合った秋田はヤニス・モランの速攻が決まり、34-22でオフィシャルタイムアウトを迎えた。その後、レイナルド・ガルシアにプレッシャーをかいくぐられ、ドライブから8連続得点されたが、田口成浩がコーナースリーを沈めて悪い流れを断ち切り、41-33で前半を終えた。
後半に入ると、シュート精度が上がらない秋田は無得点の時間が続き失速してしまう。角田太輝にディープスリーを含む8連続得点を許し、残り約3分半には3点差まで迫られた。それでも、ここで弱気にならず熊谷がプルアップを沈め、さらに中山も初得点となる3ポイントシュートを成功させてピンチを脱すると、ここ一番の集中力を見せて残り2秒から4本のフリースローを獲得し、一気に70-58と突き放した。
最終クォーターに入り、開始2分で佐賀のチームファウルが4に到達したこともあり、このまま秋田が押し切るかに見えたが、ここから猛烈な佐賀の粘りに遭う。角田、金丸、ジョシュ・ハレルソンの3連続3ポイントシュートを許し、開始約4分で4点差に迫られた。その後、熊谷が強気に3ポイントシュートを沈め、ライスナーの攻守に渡る奮闘で跳ね返し、残り2分半でリードを13点まで拡大したが、佐賀の心は折れなかった。ハレルソンやチャイルズのインサイドプレーを止められず、さらにアンスポーツマン・ライク・ファウルもコールされてしまう。オフェンスの積極性は失わなかったが、猛追される焦りから手元は狂い、残り27秒で2点差まで詰め寄られた。直後、ライスナーがファウルゲームでフリースローを得るも、2本とも外してしまう。逆転のポゼッションを渡したが、チャイルズのゴール下をどうにか防ぎ、74-72のままタイムアップを迎えた。
終盤に怒涛の追い上げを受けながらも、その波に飲み込まれずに勝利できたことは収穫だ。秋田の前田顕蔵ヘッドコーチも「4クォーターに追い上げられながら勝ち切れたことは非常に大きな経験」と言う。そして、このように試合を総括した。「前半15分くらいと後半10分くらいは自分たちのゲームになりました。いろんなミスが多かったので、改善しながら勝ちを積み上げていけるようにしていきたい。このホームで一つ勝てたことをうれしく思いますし、みなさんの笑顔を見れてちょっとホッとしました」
ホームでうれしい初勝利を挙げた秋田は次節にホームで越谷アルファーズと対戦。惜敗し連勝が4で途切れた佐賀はホームで千葉ジェッツを迎え撃つ。
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