「リーダーシップ、スキルの両方で、チームを引き上げるピースになれると感じている」
今オフにサイン&トレードでキングスへと加入したスター選手のデマー・デローザンが、ポール・ジョージのポッドキャスト番組に出演し、移籍の背景について語った。
デローザンは過去3シーズンに渡ってブルズに在籍。この間すべてのシーズンで平均24.0得点以上をマークし、2022年、23年とオールスターに選出されるなど大黒柱に相応しいプレーを見せていた。しかし、3年間でプレーオフに進出できたのは一度のみで、出場した22年もファーストラウンドで敗退と、優勝戦線に全く絡めていなかった。
「シカゴでは素晴らしい時間を過ごせた。素晴らしいチームメートたちがいて、素晴らしい街だった」とデローザンはシカゴへの愛着を語ったが、勝てないことへのフラストレーションは抱えていた。先月に35歳となったデローザンだが、ラプターズ時代の2016年のカンファレンスファイナルが最高成績で、ファイナル進出経験もない。だからこそ彼は「どこであれ、高いレベルのチームで勝てる機会を求めていたと思う。昨シーズンを終えた後、それが僕の考えであり、新しいシーズンに向けた取り組み方だった」と、何よりも勝てる環境を重視したと明かす。
その上で、キングスは勝てる力を持ったチームであると確信している。「サクラメントが、僕への興味を示した。だからじっくりとチームを分析したんだ。素晴らしい選手たちとコーチがいて、ここ数シーズンは彼らが勝ってよくビームを出していたのを覚えていた(キングスが勝ったホーム試合の後、アリーナからビーム光線が放たれる演出が名物となっている)」
キングスは昨シーズンに46勝36敗と勝ち越すも、プレーイン・トーナメントで敗退しプレーオフ進出を逃した。それでも、前年の48勝34敗に続いて2年連続で10勝以上も勝ち星先行と、長い低迷期から脱却した。これから全盛期を迎える26歳のディアロン・フォックス、28歳のドマンタス・サボニスら2人の大黒柱がいて、リーグ屈指のシックスマンであるマリーク・モンク、伸び盛りの若手キーガン・マレーとタレントが充実している。
ここにオールスター6度選出を誇り、未だトップレベルの力を維持しているデローザンが加われば、大きなステップアップを遂げると予想する声も少なくない。デローザンはこう語る。「キングスには勢いがある。これは勝利を求めるチームにおいて、間違いなく伝播していく文化の1つだ。そういうものを見て、僕はキングスにフィットすると思った。リーダーシップ、スキルの両方で、チームを引き上げるピースになれると感じている。考えるほど、よりチームが魅力的になっていったんだ」
フォックス、サボニス、デローザンの『ビッグ3』を軸に新シーズンのキングスは、プレーオフ進出だけでなく優勝戦線に絡むことが期待されている。そしてデローザンは、誰よりもキングスの可能性を信じている。