実力者を的確に補強し、チーム力アップを目指す
小野秀二ヘッドコーチを招聘し再起をかけた、昨シーズンのバンビシャス奈良。24勝36敗で西地区6位に終わったものの、ここ数シーズンの低迷を考えれば、前年から6つ勝ち星を伸ばすなど明るい兆しが見えるシーズンとなった。今オフはヘッドコーチと日本人選手6人、外国籍選手2人が継続となり、チームカルチャーを育む意思がうかがえる。
西裕太郎、栗原翼、柳川幹也、笠井康平とガードが多く退団したが、2020-21シーズンに奈良でプレー経験のあるベテラン大塚勇人、昨シーズン仙台89ERSでプレーした小林遥太という実績十分な2人のポイントガードの補強に成功。さらに過去2シーズン通訳兼練習生としてチームに携わっていたイデムディア・オサセレが選手契約を勝ち取ったのも明るい話題だ。
さらに3人目の外国籍選手として、2022-23シーズンにライジングゼファー福岡でプレーし、平均10.7得点、7.4リバウンド、2.1アシスト、1.1スティール、1.4ブロックを記録したスティーブン・ジマーマンが日本復帰。昨シーズンにまいた種を成長させる期待のシーズンが始まる。
スタッツ
予想スタメン
昨シーズンはディフェンシブレーティングがリーグ中位と決して悪い数字ではなかったため、継続選手も多い今シーズンはより強固なディフェンスが期待できる。オフェンスでは2ポイントシュートの試投割合が多かった割にフィールドゴール成功率に苦しむシーズンとなったため、外国籍選手に頼らないバランスの良い攻撃を展開していきたいところ。昨シーズンブレイクした林瑛司に、日本人エースとしてさらなるステップアップを期待したい。
所属選手一覧
『獲得FP(ファンタジーポイント)チーム内1位選手』
※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。
シャキール・ハインズ
昨シーズンは全60試合に出場し、出場時間もチーム最長となる平均33分18秒を記録。17.8得点、7.8リバウンド、2.5アシスト、0.6スティール、0.5ブロックとチームの中核を担った。シュート能力に加えて、ドライブを仕掛けることもできるため、今シーズンもオフェンスの起点として期待される。
【若手選手】
中谷衿夢
昨シーズン3月に特別指定選手として加入したルーキー。日本経済大学4年次には双子の兄とともに西日本学生バスケットボール選手権を制した。ガードとして的確なコントロールができる上、激しいディフェンスとスピードを活かしたプレーも持ち味。思い切りの良さを見せてチームを盛り上げてくれるに違いない。
【新加入選手】
小林遥太
キャリアを通じてB1でプレーしていたが、今シーズン初めてB2の舞台へ。ゲームコントロールとディフェンスに定評のある経験値が高いガードだが、昨シーズンの名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦では18得点を挙げる活躍も見せた。ここぞの場面でベテランの経験が生きる試合も出てくるだろう。