子供たちが憧れるのはダンクではなく3ポイントシュート
ロケッツのオースティン・リバースは、ウォリアーズのステフィン・カリーとマッチアップしても抑えられる自信を持っている。しかし、NBA、バスケットボールに大きな影響を与えたカリーの存在を尊敬し、認めている。
『The Uninterrupted Road Trippin’podcast』に出演したリバースは、「彼を他の選手と比べてみると、身体能力で他の選手より秀でていることは少ない。でも、大半のケースで、彼はコートに立っている選手の中でベストな存在。それがゲームを変えたんだ。昔は、子供たちがやってみたいことといえばダンクだったのに、今では3ポイントシュートを決めたがる子供が多いのだからね。彼がバスケットボールのプレーを変えた。今では3ポイントシューターのリーグだよ」と語った。
ビッグマンの人数を減らし、3ポイントシュートが打てて機動力のある選手を重用する、スモールラインナップにより成功を収めたウォリアーズをモデルケースとして、多くのチームが彼らのスタイルを取り入れている。リバースが所属するロケッツもその1チームだ。リバースは、「ステフ、それにウォリアーズがNBAに与えた影響は、とてつもなく大きい」と言う。
「彼らが、今では僕たちも取り入れているトレンドを作った。自分たちが1試合に40本から50本近く3ポイントシュートを打っているのは、上手くいった方法を真似しようとしているから」
リバースによれば、最近ではバスケットボールキャンプに参加する子供たちの多くが、カリーのシュート、もしくはカイリー・アービングのボールハンドリングを真似したがるという。
「彼ら(カリーとアービングは)は人間離れしたアスリートではないからね。選手越しにダンクを決めるというよりも、技術に優れている選手。そういう選手たちに、子供たちは憧れているみたいだよ」
図抜けた身体能力は年齢と共にかげりが見えたとしても、長年の鍛錬で培った技術は簡単には錆びない。リーグのスタイルだけではなく、次世代を担う子供たちの意識も変えたカリーは、NBAの歴史に残る選手の一人だ。