対ナゲッツに「メンタル面で完璧なプレーを」
プレーオフのファーストラウンドでサンズを一蹴したティンバーウルブズに、新たな朗報が届いた。チームメート・オブ・ザ・イヤーにマイク・コンリーが選出されたのだ。コート内外でリーダーシップを発揮し、チームへの献身を貫いた選手に贈られるこの賞は、コンリーにとってはグリズリーズ時代の2019年以来2度目の受賞。彼はNBAスポーツマンシップ賞も過去に4度受賞している。
現地5月1日のチーム練習を終えてコンリーは取材に応じ、「光栄だ」と語るとともに「これは僕をサポートしてくれたチーム全員に贈られた賞だと思っている」と続けた。
最終候補者には東西カンファレンスから各6人が選ばれた。ハリソン・バーンズ(キングス)、ミケル・ブリッジズ(ネッツ)、ジェイレン・ブランソン(ニックス)、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ(ナゲッツ)、マーケル・フルツ(マジック)、アル・ホーフォード(セルティックス)、TJ・マッコネル(ペイサーズ)、ラリー・ナンスJr.(ペリカンズ)、ジョージ・ニアン(キャバリアーズ)、ドワイト・パウエル(マーベリックス)、ジェイレン・ウィリアムズ(サンダー)、そしてコンリーだ。
「候補に挙がったこの選手たちに僕も加わり、そして実際に僕が選ばれたのは大きな意味がある。僕の家族、僕を人として成長させてくれた周りの人々のおかげだと思う。この賞は、そのすべての人たちのものだ。ただただ感謝だよ」
『TNT』の特番に出演したコンリーは、「良きチームメートとは何か」を問われて、「無私の精神を持ち、自分のことよりも誰かのためになることをする」と答えながらも「チームメートに聞いてもらったほうが良いだろうね」と言った。そして『Minnesota Tribune』の取材にルディ・ゴベアは「プロ意識、共感力、理解力だ。常に自分らしく、模範となるリーダーでいられるのは、彼が自分を偽ろうとしない、誰かみたいにやろうとしないからだと思う」と語っている。
もっとも、コンリーのことを悪く言う人もいた。ウルブズ指揮官のクリス・フィンチだ。サンズとの第4戦のほぼ勝利が確定した終盤、サイドライン脇に立つ彼は、ルーズボールを追ったコンリーに飛び込まれ、倒れる際に膝をひねったことで、右膝蓋腱断裂の重傷を負って手術をする羽目に。コンリーがお見舞いついでにチームメート・オブ・ザ・イヤー受賞を報告すると、フィンチは「ヘッドコーチとして拒否権を発動したい」と言ったそうだ。コンリーは言う。「ジョークが言えるぐらい元気で良かった。早く戻って来てほしいよ」
カンファレンスセミファイナルへと駒を進めたウルブズは、昨シーズンの王者であり、彼らが昨シーズンのファーストラウンドで完敗を喫したナゲッツと対戦する。「大変な相手だよ」とコンリーは言う。「ファウルを避け、バックドアを防がなきゃいけないけど、それは僕らにはコントロールできない部分でもある。経験豊富で、チーム全体としてバスケIQが高い。だから僕らはとにかくミスをなくすこと。運動能力や技術では良い勝負ができると思う。だからメンタル面で完璧なプレーをしなきゃいけない」
「ナゲッツは試合終盤に5点とか10点負けていても、そこから追い付いて試合の主導権を持って行く。試合終盤に強い選手は(二コラ)ヨキッチと(ジャマール)マレーだけじゃなく、僕らのスカウティングでは(アーロン)ゴードンと(マイケル)ポーターJr.も要注意となっている。20点差をつけて勝ちに行くような展開は考えない。打ち合いを演じちゃダメなんだ。ラフでフィジカルなゲームに持ち込み、点差の付かない展開で集中し続けなきゃいけない」
「ナゲッツの選手たちは機械みたいに正確に連動し、ミスをしない。もしミスをしても自分を責めない。そのメンタルの強さが一番の脅威で、僕らはチームでまとまることで対抗しなきゃいけない。全員が頭をフル回転させて、常にコミュニケーションを取って戦うんだ」