ケイレブ・マーティン

マーティンは3ポイントシュート5本成功を含む21得点

ヒートはセルティックスとの第2戦を3ポイントシュート23本成功の爆発により111-101で制し、通算成績を1勝1敗とした。

第1戦は立ち上がりから0-12と出遅れ、そのまま第2クォーター、第3クォーターいずれも突き放される大敗だった。プレーインでジミー・バトラーが膝を痛めて戦線離脱したヒートにとっては士気をくじかれてもおかしくない負け方だったが、そこから見事に立ち直った。

タイラー・ヒーローがドリュー・ホリデーのディフェンスをかいくぐってオフェンスを組み立て、自らもシューターとして6本の3ポイントシュートを決めて24得点を記録。バム・アデバヨは3ポイントシュートの成功こそなかったが、ペイントエリアの守備を引き締め、ポストアップで攻撃に変化を加え、美しいミドルジャンパーを次々と決めた。アデバヨはフィールドゴール13本中9本成功と高確率で決め続けただけに、セルティックスのディフェンスは寄らざるを得ない。そして空いた外からヒート自慢のシューター陣が次々と長距離砲を決めていった。

ケイレブ・マーティンは3ポイントシュート5本成功を含む21得点を記録。3ポイントシュート成功なしの無得点と大ブレーキだった第1戦から見事な復調を果たした。第1戦の終了間際に彼はジェイソン・テイタムに激しいファウルを浴びせたことで、この試合ではボールを持つたびに盛大なブーイングを浴びたが、ボストンのファンは試合が進むうちにその相手が昨シーズンのカンファレンスファイナルで大活躍した選手であることを思い出したはずだ。

マーティンはこう語る。「第1戦の出来はすごく悪かったけど、このチームは僕も含めてスランプや苦境に耐えて、力を合わせて乗り越える経験を何度もしてきた。今はジミーがいないけど、自分たちの進むべき道を見いだして厳しい試合に勝てたことはすごく自信になるよ。ジミー不在の状況でタイラーが僕らを引っ張ってくれた。そして僕も、受け身になってしまってはチームに貢献できないと分かっている。チーム全体がそうやってステップアップした結果の勝利だと思う」

レギュラーシーズンのセルティックスがリーグトップの64勝を挙げたのに対してヒートは安定感を欠いて46勝に留まった。さらにエースであり精神的支柱でもあるバトラーが抜け、ヒート不利との見方が大勢を占めていた。37勝4敗とセルティックスが圧倒的に強いTDガーデンの試合はなおさらである。だが、ヒートはここで彼らの牙城を崩した。

「敵地で1勝を挙げるのはすごく良いものだ。特にここはとても強い相手と戦う難しい場所だからね」とマーティンは言う。「でも僕らは挑み、成功させた。今度は僕らのホームで同じような戦いをするつもりだ。試合ごとにそういうメンタリティで戦っていくよ」