文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE

Bリーグ初代得点王と初優勝に向け、力強い活躍は続く

2月5日の川崎ブレイブサンダースと琉球ゴールデンキングスの一戦で、ニック・ファジーカスがBリーグ初となる通算1000得点をマークした。2012年に来日してから3年連続でJBLとNBLの得点王となったファジーカス。NBL最後のシーズンとなった昨季に連続得点王の記録は途切れてしまったが、Bリーグとなった今シーズンは開幕からハイペースで得点を量産している。

試合後のセレモニーでファンと仲間からの祝福を受けたファジーカスは、「うれしいし感謝している」と素直に喜びつつも、「これが今季の目標ではなく、目指しているものを達成できるようにしたい」と、『個人よりもチーム』の姿勢を強調した。

「日々の暮らしから始まり、今の環境はすべてが居心地が良く、それがプレーにつながっている。過去には環境が良くなくて試合でのプレーに悪影響を及ぼしたこともあった」と、日本の、そして川崎の快適さが好調の秘訣だと語る。

ライアン・スパングラーをケガで欠く川崎は、今日は辻直人も欠場。それでもファジーカスは何事もなかったかのように得点を積み上げたし、チームはきっちり連勝を収めた。「自分のプレーに変化はほとんどないが、チームとしては少し違った動きもあった。他の選手たちが穴を埋めようと頑張ってくれている。全体としてオフェンスは点を取れており、うまく行ったと思う」とファジーカスは苦しい状況でも健闘するチームを称えた。

開幕からここまで全36試合に先発出場しているファジーカスは、すべての試合で2桁得点を記録。それどころか得点が10点で収まったのは2試合だけ。14試合で30点台の得点をマークしている。

ここまでの1試合平均得点は27.8で、2位のダバンテ・ガードナー(昨シーズンのNBL得点王)の21.6得点を大きく引き離している。この調子で行けば、得点絡みの『Bリーグ初』はファジーカスに独占されることになりそうだ。

バイウィーク明けの2月18日、19日の大阪エヴェッサ戦(平塚)では、記念Tシャツが販売されるとともに、各日先着1500名には記念ステッカーを配布する予定。クラブとしても誇れるエースを盛り上げていく意向だ。