3ポイントシュートに頼らず、高確率で2ポイントを決め続けた日本
バスケットボール女子日本代表(FIBAランキング9位)がFIBA女子オリンピック世界最終予選(OQT)の最終戦でカナダ代表(FIBAランキング5位)と対戦した。
日本の先発はこれまでの2戦と同じく宮崎早織、山本麻衣、林咲希、赤穂ひまわり、髙田真希の5人。日本が宮崎や山本がドライブから得点すれば、カナダがインサイドで連続得点と、戦前の予想通りスピード対高さの構図となったが、3ポイントシュートに固執せず合わせからペイントエリアでもスコアする日本が先手を取った。しかし、大黒柱の髙田が開始約6分で個人2つ目のファウルを犯しベンチへ下がると、セカンドチャンスから3ポイントシュートを射抜かれ逆転を許してしまう。それでも、8得点挙げたように、宮崎のドライブが効果的に決まったことで20-20で第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、日本は連携プレーが光り、着実に得点を重ねるが、インサイドの失点を止められない。さらに馬瓜ステファニーとエブリンの姉妹もともに個人2ファウルと不安材料を抱えてしまう。それでも、3ポイントシュートを警戒されて打てない状況が続く中、エブリンが1本目の長距離砲を射抜くと、赤穂のドライブも決まり、開始約4分半で6点をリードした。さらにカナダがタイムアウトを取った直後、プレッシャーディフェンスからターンオーバーを誘発すると、再びエブリンが3ポイントシュートを沈め主導権を握った。終盤にステファニー、髙田が個人3つ目のファウルを犯してしまうが、山本が3ポイントシュートを成功させ50-46とリードして試合を折り返した。
日本は3ファウルの髙田に代わり、エブリンをスタートに。日本はファーストプレーで4度のオフェンスリバウンドを許し失点すると、そこから0-6にランを浴び、開始約2分で逆転されてしまう。それでも、ステファニーの長距離砲で持ち直すと、山本がトランジションスリーを決めるなど日本が再逆転し、70-67で最終クォーターへ。
宮崎のドライブで先制した日本だったが、開始1分半で髙田が4つ目のファウルをコールされてしまう。得点を重ねたことで逆転は許さなかったが、残り約5分でチームファウルが5に達した。残り4分36秒、ついに同点に追いつかれた。それでも、宮崎のドライブ、髙田のゴール下でリードを保ったが、4点リードの残り2分2秒に髙田がファウルアウトに。最大のピンチだったが、日本は集中力を切らさず、2本連続でターンオーバーを誘発すると、残り39秒に山本が値千金のタフショットを沈めて85-80とした。
その後、カナダの猛攻を受けるも、この大きな2ポゼッション差を守り切って86-82で勝利し、パリ五輪出場を自力で勝ち取った。