堀内桜花

「優勝と準優勝では全然違う。優勝して終わりたい」

ウインターカップ連覇を目指す京都精華学園は今大会、初戦で浜松開誠館に、今日の3回戦で県立下妻第一に快勝を収め、順当にベスト8へと駒を進めた。

ポイントガードの堀内桜花にとっては、東京体育館のコートも、ウインターカップ独特の雰囲気ももう3度目で慣れたもの。高校バスケの集大成とすべき大会に「ラストの大会なので、気を抜かずにしっかりやっていきたい」と意気込むが、試合ではほどよくリラックスした自然体で自分がやるべきプレーに集中できている。

昨年の優勝に大きく貢献した留学生のイゾジェ・ウチェは卒業したが、堀内と八木悠香、桃井優、橋本芽依は今年も残っており、ウチェに続く2番手だったディマロ・ジェシカが堂々の主力へと成長している。ジェシカはウチェほどの得点力はなくても、機動力があって幅広いプレーができる選手。もちろん堀内にとっては同級生で連携も出来上がっている。そのジェシカは今大会、浜松開誠館戦で36得点17リバウンド、県立下妻第一戦で37得点15リバウンドと、攻守に特別な存在感を見せた。

去年のチームからの変化を堀内はこう語る。「外回りの3番ポジションのサイズは去年より下がるんですけど、チームとしてやるべきことは変わらずディフェンスで、去年よりもブレイクで走れるチームになっています」

最上級生、そしてキャプテンとなり、チームを引っ張る意識は今までより格段に強くなった。「試合前に校長先生(山本綱義コーチ)から指示が出るのですが、全員でそれを理解して徹底しないといけないので、できていない選手がいないように浸透させるように、声を出すようにしています」

ジェシカを筆頭に個々の持ち味をチームとして生かし、効率の良いバスケを遂行していく。堀内を中心とするバスケは盤石の安定感があり、この先の不安要素も見当たらない。ただ、謙虚であり続ける必要を堀内は理解しており、それが最終的に優勝に繋がると信じている。

「優勝と準優勝では全然違うというのは1年生の時に経験して全員が分かっています。だから優勝して終わりたいです。ここからさらに集中したいですし、昨日も今日もやっぱり反省すべき点は出てきています。修正して次の試合に繋げるのも大事ですし、その試合の中でしっかり改善しながら戦っていくのが目標です」

明日の準々決勝は聖和学園が相手。準決勝では大阪薫英女学院vs東海大学付属福岡の勝者と対戦し、これに勝てばファイナルへ。『勝って高校バスケを終える』という筋道は見えつつあるが、堀内は油断せず、チームとともに一歩一歩前に進もうとしている。