鷹の祭典にインスパイアされた『B.FES』への思い
2月2日、Bリーグの大河正明チェアマンが、プロ野球のソフトバンクホークスを表敬訪問した。宮崎県宮崎市の生目の杜運動公園で行われたキャンプ2日目、始動したばかりとあって選手たちは調整と走り込みがメインの段階ではあったが、「昔は野球をよく見ていましたし、Jリーグのキャンプ視察で宮崎に来た時に、巨人の紅白戦を見に行ったこともある」という大河チェアマンはトレーニングに打ち込む選手たちの様子に興味津々の様子。
工藤公康監督には『B.FES 2019春』オリジナルTシャツのホークスバージョンをプレゼントした。これは『スラムダンク』作者の井上雄彦氏によるバスケ選手のイラストが入ったもの。工藤監督は「バスケ選手はやっぱりカッコ良いですね(笑)」と笑顔を見せた。
『B.FES』は昨年に続き2度目の開催。新生活が始まる春に、新しい環境でもバスケットボールをプレーしたり観戦できるよう、統一した企画をBリーグの各クラブで行うことで、チームとファンで一体感のある盛り上がりを作っていくのが狙い。
実は、この『B.FES』はホークスの大人気イベントとなった『鷹の祭典』からインスパイアされたもの。『鷹の祭典』では毎年、「原点回帰」や「白の奇跡」といったテーマを設定し、この時だけ選手が着用するオリジナルユニフォームを制作。ファンもレプリカを着て応援することで、決められたテーマを共有し、スタジアム内外での一体感を作り出している。
ソフトバンクの縁もあって今回の表敬訪問が実現し、大河チェアマンは「バスケットボールでもこういった世界観を広げていきたい」と意気込む。
『B.FES 2019春』は3月から4月上旬にかけて実施される。井上雄彦氏によるイラストの統一デザインを基に、各クラブのロゴやチームカラーを反映させたオリジナルTシャツが付いたチケットが、B1とB2の15クラブで販売される。
ファンが一日楽しめる『ベースボールパーク』に
この日に訪れた生目の杜運動公園は、ただのキャンプ地ではなかった。トレーニングをする選手を間近で見られる魅力を軸に、広い敷地を使って来場したファンを一日楽しませる仕掛けが盛りだくさん。大河チェアマンはここも視察し、大いに刺激を得られた様子だった。
ホークスのキャンプは初日に7000人、この日は最初の週末とあって2万人(推定)が集まった。宮崎の名産品を使ったグルメ、次々に行われるイベント、そして複数のグラウンドを繋ぐ通路がファンに開放され、わざわざファンサービスの時間を設けなくても移動するだけでファンと触れ合う仕組みなど、Bリーグにも取り入られるものが多数。大河チェアマンにとって表敬訪問の収穫は相当あったようだ。これがBリーグの新たな施策に生かされることを期待したい。
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